東日本大震災 現場努力で高齢者受入れ 老健リハビリよこはま
定員130床に228人―。3月19日、被災した福島県南相馬市の高齢者施設利用者を独自に受け入れた、区内の介護老人保健施設「老健リハビリよこはま」(都直人理事長=金が谷)。同施設内では、職員やボランティアが数日間にわたり奮闘した。
同施設と南相馬市福祉会の理事長同士の交流があったことから、今回の受け入れは実現。当初は100人ほどを予定していたが、迎えに向かった職員らの現地到着後、そこに待っていた6施設の利用者全員を受け入れることに決めたという。
同施設到着後は、職員や報道などを見て駆けつけた約80人のボランティアが不眠不休で対応した。24日には県外を含めた各施設への受け入れがきまり、26日には38人に。医療行為が必要な利用者に限られており、同施設では今後も横浜市を通じて病院などへの移動を進めていくという。
市健康福祉局の担当者は今回の受け入れを「ありがたい話。本来なら行政が先行してやるべきところ」と言葉に力を込める。厚生労働省の要請を受け、各都道府県と政令指定都市では現在、要援護者の受け入れ施設と人数の調査を進めている。横浜市では22日現在、高齢者、障害者、児童・母子、生活保護者など329人97施設を報告しているが、国からの要請はまだ来ていないという。
ボランティア育成に課題も
今回の受け入れを知り、ボランティアで駆けつけた介護福祉士の女性は「何とか手助けしたい思いで参加したが、無力さも感じた」と言葉を詰まらせる。職場や知人などにもボランティアを呼びかけ「人手が足りていない。現場ですぐに動けるボランティアの人材育成が急務。市もヘルプ(人員)を手配するべきでは」と語気を強めていた。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>