西川島町在住・藤原宏さん(68)の自宅庭で、1本のチューリップが3輪の花を咲かせた。
これは、今年2月に一周忌を迎えた妻・故邦(くにこ)子(くにこ)さん(69=当時)が大切にしていた庭に咲く花の一つ。妻の遺志を継ぎ、今では宏さんが毎日欠かさず庭の手入れをしている。
昨年12月に植えた1本のチューリップから3個のつぼみを見つけたのは、4月上旬。18日ごろから開花し始めたという。「1本に3輪というのは初めて。こんなに素直に咲いてくれたことを、妻に報告する」と宏さん。庭に面した窓を開けると、邦子さんの遺影がそっと姿を見せる。
庭ではアジサイやドウダンツツジ、ハナモモ、パンジーなど、花が大好きだった邦子さんが種や苗から育てた花木が咲き競う。
市内に住む小学4年生の孫娘、陽奈さんはここを訪れると「おばあちゃんが好きだったから」と、いつも花の水やりを手伝ってくれるという。
「これからアジサイがきれいな色になるんです」。毎日のように庭いじりをしていた邦子さんの姿が、そこにあるような気がする。
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