人権作文コンテスト 希望が丘中 2人が入賞 「ユダヤ人」「ボッチャ」題材に
全国の中学生を対象とした「人権作文コンテスト」。横浜市大会で、旭区から市立希望が丘中学校の3年生2人が入賞した。藤川未来(みく)さんは「ユダヤ人を演じて」で最優秀賞(市教育長賞)、馬場大輝君は「ボッチャに参加して」で優秀賞を受賞した。市大会は、市や人権擁護委員会などからなる「市人権啓発活動ネットワーク協議会」と市教育委員会が主催し、5万5824編(143校参加)と全国最多の応募数となった。
藤川さんは3年間在籍してきた演劇部で「アニータ・ローベルのじゃがいもかあさん」のユダヤ人役を演じたときのことを題材にした。これは、第二次大戦中のドイツ軍から逃れるため、地下室でともに過ごすことになったポーランド人とユダヤ人のかかわり合いを描いたもの。「ユダヤ人はちょっと遠い存在だし、戦争の怖さもあまりイメージできなかったため、役づくりには苦労した」。イメージを膨らませるために図書館で当時の写真集を借りた。「どの写真にも衝撃を受けた。グッときて、泣けた」と、より真剣に役へ取り組むようになったという。「これからも自分が役に入り込んで演じることで、観ている人に何かを伝えることができれば」と思いを語った。
馬場君がテーマにした「ボッチャ」とは、パラリンピックの公式種目にもなっているスポーツ。ボールを交互に投げ、最終的に的に近い方が勝ちというルールで、運動能力の高低にかかわらずプレーすることができる。以前からボランティアとして養護学校でボッチャを教えていた父に誘われ、参加したのがきっかけだったという。「最初は、集まりに『加わる』という感じだったけど、いつからかすっかり友達になった」と笑顔を見せる。「言葉以外でも、表情や態度で言いたいことがわかるようになってきた」とコミュニケーションを学んだ様子。「ボッチャを知らない人はまだまだ多いから、より多くの人にも知ってもらいたい。大人数でやった方が楽しいし」と瞳を輝かせた。
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