南希望が丘在住のプロボクサー、八重樫東(あきら)選手の講演会「挑戦する力」が2月11日、若葉台地区センターで開催された。今月30周年を迎えた同センターの記念事業の一つで、主催は実行委員会(服部光雄委員長)。
元WBA世界ミニマム級王者の八重樫選手は「世界チャンピオンになれるなんて思っていなかった」と少年時代を振り返った。ボクサーの中でも小柄な階級で戦ってきた八重樫選手の身長は160cm。学校で身長順に整列するときはいつも一番前だったという。しかし「大きいやつには負けたくないって気持ちはいつもあった。そのためにできるのは、何でも一生懸命練習すること。練習すれば何かしらの形になるから」と努力の大切さを語った。
ボクシング部だった高校時代の話では「同じ体重なら勝てないわけがないと思っていたけど、先輩にはボコボコに殴られた」と笑いを誘う場面も。
スーツ姿のままグローブを着用すると、後輩を相手にパンチを実演。解説を交えながら、ボディブローやワンツーを披露した=写真。元世界王者の繰り出すパンチは、観客の視線を釘付けに。「パン」と大きな音が響き渡るたびに会場は大いに沸いた。
4月8日に行われるWBC世界フライ級王者との一戦で、再びチャンピオンの座を狙う八重樫選手。「勝ちます、大丈夫です。会場やTVで僕が勝つ姿を見ていただけたら嬉しい」と宣言すると、大きな拍手が送られた。
この日は子どもからお年寄りまで約130人が会場に足を運んだ。参加した矢本敬大(ゆきひろ)君(10)は「自分は野球をやってるけど、悔しいことがあっても練習を頑張って続けたら、いいことがあるんじゃないかなと思えた」とにっこり。同センターの武部館長は「子どもたちにとって、八重樫選手のようにひたむきに努力する魅力的な大人との触れあいは大きな財産になる。その機会を多くつくっていきたい」と意気込んだ。
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