旭区・瀬谷区 人物風土記
公開日:2013.05.16
ベルギーで作品展を開催した画家
松下 辰枝さん
今宿町在住 61歳
流れついた先に、最良の道
○…一昨年、フランスの展覧会「サロン・ドートンヌ展」に出展した作品が、ベルギーでギャラリーを営むオーナーの目にとまった。「気に入った。動きがあってイキイキしている」。その場で作品展の話が進み、今年3月末から約1カ月間、ベルギーで娘との二人展を開催した。「センスのいい人たちにも出会えて良い経験になった」。今までもパリで作品展を開くなどしてきたが、今回も大きな収穫を得ての帰国となった。
○…印刷工場を改装したギャラリーでは、毎年春と秋に、オーナーが集めたアンティーク家具と一緒に絵画などを展示する作品展を開催している。自身は普段からテーマとしている草花を、娘は動物の絵を描き、合計約30作品を出展。日ごろ描く絵は「半抽象的」な作品が多い。初期のころは、誰が見ても「花」とわかるような絵を描いてきた。だが、「対象の感動をいかに伝えるか」。自己主張を加えていくうちに今のスタイルに。「自分が『いいな』と思ったものを表現できるのが絵の魅力」と話す。
○…元はファッションデザイナー志望で、服飾の専門学校を卒業した。22歳のときに結婚し、建築関係の仕事に就く夫の転勤に伴い、日本各地を転々とする生活に。そのときに趣味で参加したのが、近所の絵画サークル。はじめは自分の絵に納得がいかなかった。それでも、「時間をかけて、やろう」。以来、子育て中も合間を縫って絵を続け、28歳のとき、長女をモデルに描いた絵が山梨県展で見事初入選を果たした。
○…自宅で開く絵画教室では、子どもが描く絵にハッとさせられる。「本当にのびのびしていて。『いい絵を描こう』じゃなく、自己表現の場にしてもらいたい」と微笑む。昔は画家になるなんて思ってもいなかったが、「どうしたら最良に生きていけるか」を考えた結果、今の自分がある。「いろんな出来事があるけど、逆らわないで楽しく、素直に生きていきたいですね」
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