旭警察署(池田雅彦署長)管内で2013年中に発生した振り込め詐欺の件数は33件、被害総額は約1億500万円と昨年を大幅に上回った(12月16日現在)。詐欺被害を防ぐため同署や区役所、学校などで構成する旭区学校警察連絡協議会(古川三千代会長)が、子どもたちから祖父母へ詐欺防止の手紙を送るなど、地域一体となり取り組んでいる。
旭警察署管内の振り込め詐欺被害額は、金額ベースで県54署の中でも7番目。松本修一副署長は「高齢化率の高さが大きな要因ではないか」と推測する。
実際に、被害に遭う人の多くは高齢者。同署もキャンペーンやポスターなどで啓発を行っているが、「未だに振り込め詐欺を知らない高齢者もいる」という。
手口は巧妙化しており、現金を要求する前日や前々日に、身内を装い「携帯電話を失くした」と電話をするなど、本人の携帯電話に確認の連絡をさせないように仕組むケースも。その後、会社関係や男女間のトラブルなどを理由に現金を要求し、直接受け取りに来るという。
同署では各金融機関と連携し、高額の引き出しの際は直接金融機関に行き確認。多い日で1日20件くらいになることも。振り込め詐欺が疑われる場合は説得を試みるが「その話が本当だったら困るだろう」と怒る人や全く耳を貸さない人も少なくないという。松本副署長は「直接取りに来るのが主流なので、万が一の時でも本人に必ず渡すこと。絶対に赤の他人に何百万円も渡さないでほしい」と注意を呼びかける。
孫から祖父母へ
警察だけでなく、区全体で振り込め詐欺防止に向けた取り組みが行われている。
旭区学校警察連絡協議会では5日に開催された会合で、高齢者が被害者になるのを防ぐため児童生徒から祖父母や近隣高齢者へ手紙を送ることを決定。区内の振り込め詐欺を減らし、被害者や加害者に利用されてしまうこともある子どもたちをつくらないことも目的に実施されている。
古川会長は「振り込め詐欺がなかなか減らない現状で、学校側も警察に協力できないかと考えている。孫からだったら聞いてもらえるし、双方の意識も高まるのでは」と話している。
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