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旭区版 掲載号:2015年9月25日号 エリアトップへ

笹野台金子直樹さん “癒しの音色”岩手へ 被災地でチェンバロ演奏

社会

掲載号:2015年9月25日号

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金子さんの演奏を間近で聴く参加者
金子さんの演奏を間近で聴く参加者

 笹野台でピアノ教室「笹野台音楽堂」を主宰する、プロのピアノ・チェンバロ奏者の金子直樹さん(31)が9月9日から11日まで、岩手県に住む東日本大震災で被災した人々の元を訪れ、演奏会を実施した。演奏で使用されたのは「チェンバロ」(=中面に写真)と「クラヴィコード」という古くは16世紀からの歴史を持つ鍵盤楽器。参加者は普段見られない珍しい楽器の音色を楽しんだ。

 「まるで白黒映画を観ているみたい」。長い歴史を持つ鍵盤楽器チェンバロ、クラヴィコードから響く音色は、聴覚のみならず五感すべてに響く音色を参加者に届けたようだ。今回の演奏会は、岩手県奥州市にある興性寺が、震災以降継続して行っている被災者支援活動の一環として実施。演奏会は3日間の日程の中、大槌町、釜石市、陸前高田市など岩手県内にある仮設住居5カ所で行われ、各地でバッハやヘンデル、フローベルガーなどの曲、計8曲を演奏した。

 出発前、「楽器の音色を楽しんで聴いてもらいたい。悲しい思いにかられたとき、チェンバロの音を思い出して、それで心が癒される、そんな演奏ができれば」と意気込みを語っていた金子さん。活動を終えて、「参加者にとっては初めて見るような珍しい楽器だったと思う。演奏する前に曲の背景などを説明することで、聴き所などが分かり楽しんでいただけるように工夫した。みなさん目を閉じ、楽器の音に集中して曲を聴いてくださっていた」と演奏会の様子を振り返った。

「人が集まるきっかけに」被災地で演奏会

 「みんなで集まる機会がなかなか無いので、こういう機会(演奏会)を作ってくれて本当に良かった」。金子さんが被災者の人から聞いた印象深い言葉の一つだ。「集会所の壁にはお見舞いに来た著名人などの色紙がたくさんかかっていました。しかし、ある時点からその数が少なくなっていました」。大震災から4年。震災発生直後は仮設住宅に県外から多くの見舞い客が訪れていたが、その数も徐々に減り、住民が一堂に会する場面が少なくなってきているのでは、と金子さんは話す。「演奏会以外の話題で住民同士の話に花が咲く様子もみられた。住民同士の交流の機会としても役に立てたなら本当に良かったと思う」と演奏会の成果を噛み締める。

音楽通じて地域貢献も

 今後の活動については、「(興性寺の活動に)また呼んでもらえることがあれば、ぜひ伺いたい」とやる気を見せる。昨年4月から笹野台に居を構え、地域のためにできることはと、笹野台地域ケアプラザでコンサートを行うことも。「音楽を通じて地域の活性化にも貢献できたら」と地域への思いも話した。

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