旭マジッククラブの会長を務める 園田 邦夫さん 東希望が丘在住 73歳
「笑顔」増やす魔法使い
○…希望が丘地区センターで手品を学ぶ「旭マジッククラブ」。会員は、各々が地域のイベントなどで日ごろの腕前を披露する。自身も今宿地域ケアプラザなどで行われるイベントで、マジックショーを開催。軽快なトークで会場を沸かせ、「膝を突き合わせる距離で、お客さんと一体感を感じられる」ショーを作り上げる。「皆さんに楽しんでもらい、拍手がもらえたら、それで良いのです」
○…61歳からマジックを始めた。得意とするのは「テーブルマジックより、バッと花が出るような皆さんに笑ってもらえるマジック」。今年10月には、ケアプラザ職員らが東北の被災地に寄付金を届けに行く旅に同行。震災で家族を亡くした子どもたちにマジックを披露した。「お客さんを楽しませるのが僕の役目。マジックを見ている間だけでもほかのことを忘れて楽しんでもらえれば」
○…相鉄バスの運転手として33年間、市民の足を支えた。業務中、いつも大切にしていたのは「感謝と思いやり」の心。ある時、高齢の女性が「私、どこで降りるのですか」と話しかけてきた。家の場所を聞いても返答はない。乗客にアナウンスを行い交番前でバスを停め女性を保護してもらった。「マニュアル外だけどドライバーだったらお客様の不安を解決しないといけない」。遅延が生じた時は自分の言葉で乗客に理由を説明した。人付き合いが好きだからこそ、相手の身になって物事を考える誠実さは、今も変わらない。
○…2人の子どもを育て上げ、現在は4人の孫のおじいちゃん。研鑽を重ねた腕前は幼い孫たちにも好評だ。「孫たちが真似してマジックをやる姿を見るとかわいいし、嬉しいよね」と頬が緩む。地域で活発な活動ができるのも「家庭が安定しているから」と40年連れ添う妻に感謝の言葉。「今後は妻と旅行にでも行こうかな。恩返し」とはにかむ優しい表情こそ、周囲を笑顔に変える魔法の源だ。
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