本紙では、昨年の振り返りや現状と課題などについて、池戸淳子区長に新春インタビューを実施。池戸区長は、今年度取り組んでいる「市営ひかりが丘住宅支援事業」や「保育所の養育支援強化事業」などについて話したほか、今年3月から行われる「全国都市緑化よこはまフェア」などについて思いを語った(聞き手/本紙・渡部賢)
――2016年を振り返り、印象に残った出来事などを教えてください
「昨年4月に旭区長に就任しましたが、旭区はまちづくりに大きな動きがあり、ダイナミックに変わろうとしています。そのようなタイミングですので、大変やりがいを感じるとともに、災害時には区民の皆さまの生命に直結する判断を求められる点に強く責任を感じております。また、地域のお祭りなどに参加させていただきましたが、皆さんが地域活動にとても熱心だと感じました。11月に旭公会堂で開催した【大都市制度フォーラムin旭区】では、横浜市が目指している特別自治市についての林文子市長の講演や、座談会を行いました。当日は区民の皆さんで会場は満席になり、アンケート結果では、9割近くの方が『大都市制度への理解が深まった』と回答され、関心の高さを感じました。また、昨年2月、【横浜市踏切安全対策実施計画】の中で、鶴ヶ峰駅周辺が最も優先的に【連続立体交差化事業】を進める区間として選定されたのも大きなことです。現在、調査が行われていますが、この事業化を契機に、今後、周辺地域の大規模なまちづくりが進むきっかけとなります。さらに、4月には、国の交通政策審議会の答申の中で【横浜環状鉄道】が意義ある路線として示されました。二俣川駅南口の再開発や東京都心部に直結する神奈川東部方面線の開業も予定されています。このような大規模なまちづくりの動きを捉え、鉄道事業者や関係機関と協力しながら、旭区のにぎわいや活性化につなげる必要があります」
――今年度の区運営方針の進ちょく状況と今後の課題はいかがでしょうか
「今年度の運営方針は『未来に向かって可能性の広がるまち 旭〜「安心」「健やか」「ふるさと」〜』という基本目標を掲げました。重点的に取り組んでいる3つの事業について、進捗状況と今後についてご説明します。『市営ひかりが丘住宅支援事業』では、団地集会所で週2回開設している【相談室・サロン】、希望された高齢者を対象に定期的に訪問などを行う【見守り】を行っています。利用者も徐々に増加しています。『保育所における養育支援強化事業』では、保育の質の向上を図るため、左近山保育園とひかりが丘保育園に臨床心理士を各1名配置し、区内の保育所を訪問して保育士の相談に対応しています。その中で今年度は【臨床心理系インターンシップ協働支援事業】を実施。臨床心理士を目指す大学院生など8名が、市立保育所全7園で、週1回研修生として活動しています。今後は、区内のほかのエリアや他区にも、この取り組みを広げていきたいです。また、3月25日から『全国都市緑化よこはまフェア』が開催されます。メイン会場の一つである【里山ガーデン】がズーラシア隣接地に設置されますので、カウントダウンボードの設置など、周知に力を入れています。今年の花見はぜひ里山ガーデンへお越しください」
――旭区の現状と課題、将来像に対するお考えは
「ここ数年の旭区の動きとして、17年【第33回全国都市緑化よこはまフェア】、18年【二俣川駅南口の再開発ビルオープン】、19年【旭区制50周年】【相鉄・JR直通線開業】、22年【相鉄・東急直通線開業】など、全国から旭区に人を呼び込む多くの機会があります。この機を捉え、旭区の魅力を広く発信していきたいと考えています。一方、旭区は、高齢化率が28%で18区中2番目、高齢人口が約7万人で18区中1番目と、市内でも高齢化が進んでいます(16年9月時点)。団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる、いわゆる『2025年問題』への対応が喫緊の課題となっています。このような課題解決のためには、行政と地域の皆さんが一緒になって取り組んでいくことが必要と考えています」
――最後に区民に向けたメッセージをお願いします
「3月から開催される『全国都市緑化よこはまフェア』に、ご家族やご友人と一緒にお越しいただきたいと思います。里山ガーデン会場でお花を見て、動物園に行って、一日ゆっくりと過ごしてください。また、19年度には『旭区制50周年』を迎えます。区民の皆さんと記念の年を一緒にお祝いできるような取り組みを今後、検討していきます。14年度の区民意識調査では、旭区内に住み続けたいという方が80%以上いらっしゃいました。区民や事業者の皆さんと協力しながら、いつまでも住み続けたいまちを目指していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします」
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