人生の終末期に備えて、自身が大切にしたいことや希望などを書き込むエンディングノート。横浜市内各区で独自の冊子が作られる中、旭区でも今年2月に冊子を発行。冊子を使った講座にはすでに100人以上が参加するなど、区民からの関心も高まっている。
旭区版エンディングノートは、昨年から作成に向けて検討が進められてきた。65歳以上の高齢者数が7万275人と市内で最多、高齢化率28・3%は市内で2番目の高さ(今年3月31日時点)の旭区において、高齢者支援の一環として今年2月に発行された。
冊子はA4版の大きさで、「想いをつなぐ」と題した全22ページ。3200部を発行し、現在は区役所と区内各地域ケアプラザ、旭区社会福祉協議会で配布している。
作成には区役所・ケアプラザ・区社協が協力。60代以上を主な対象に元気なうちから人生を振り返り、未来計画や大切な人へのメッセージ、病気などで周りのサポートが必要となった時の希望などを書き込むことができる冊子として仕上げた。さらに介護や生活、経済的なことなどで困ったときに区内で相談できる連絡先を記載。旭区役所高齢・障害支援課の新井隆哲課長は「旭区の情報を知ってもらった上で、未来に向かって人生を前向きに考えてもらえれば」と話す。
参加者は100人超
発行後には冊子を活用した講座を開催。南希望が丘地域ケアプラザで2、3月に、川井地域ケアプラザでは6、7月に実施し、両会場あわせて延べ100人以上が参加した。冊子の利用者からは「使いやすい」「無料でもらえてありがたい」といった好評の声があがっているほか、講座には夫婦や親子での参加も。また、40代の夫婦が「両親のために」と受け取りに来る例もあり、若い世代からも関心を集めているという。
10月からは新たに4会場で講座を実施する。会場は若葉台・笹野台・上白根・南希望が丘の各地域ケアプラザ。各会場で全3回にわたり、介護保険や成年後見といった制度などについて解説する。
冊子は講座でも配布し、参加者は講座内でも実際に書き込んでいく。「終末期を見据えながら、この先の人生をより良くするために作成しました。自分の『想い』を残すためにも、ぜひ一人でも多くの方にご利用いただければ」と新井課長。講座の申し込みや問い合わせは各ケアプラザへ。
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