八幡神社前 バス停に憩いの場 福住さん親子が作成
上瀬谷にある八幡神社。そのバス停に木製のベンチが置かれている。作ったのは目の前に会社を構える(株)福住庭園(福住龍司社長)の職人たち。現場で余った木を利用して作り、「綺麗なバス停だ」と評判になっている。
瀬谷駅から瀬谷柏尾道路を大和方面へ向かうと見える八幡神社。その前にあるバス停に木製のベンチが置かれている。瀬谷駅方面へ向かうバス停には日光を遮りながら風を通すよしずも。作ったのは瀬谷で40年近く造園業を営む福住豊さん親子と、ともに働く職人たち。
「きっかけは家内の一言」と父親の福住豊さん。近隣にある上瀬谷住宅など、高齢者が多く利用するこのバス停。「休める場所があれば」と言われ、昨年と今年の2回に分けて無償でベンチをこしらえた。耐久性に優れて腐敗しにくい特長があるヒマラヤ杉が廃材として余っていたため、ゴミとして捨ててしまうのはもったいないと、それを利用した。製材して形を整え、30分足らずで作り上げたという。「長く使ってもらえれば」と息子の龍司さん。利用者にも徐々に口伝えで広まり、今では本郷などからベンチを見に来る人もいる盛況ぶりだ。
「勝手に作って怒られるかと思った」と始めは不安だったが、部活帰りの中高生から高齢者まで近隣の人々の憩いの場として利用されている。バスの運転手からもお礼を言われ、「こんな話題になると思いもしなかった」と、2人とも驚きの様子。「小さなことでも瀬谷の役に立ててよかった。使ってくれているのを見るのはありがたい」と豊さんは話す。
福住さん親子は一昨年の東日本大震災後にも知り合いがいる宮城県石巻市へボランティアに向かった。避難所に泊まりながら40mの高台に石垣や木柵、植栽を1ヵ月で施工。そこに建てられた住宅に現在は人が生活している。「やってよかった。一生思い出に残る。目の届くところで今後も何かしていきたい」と豊さんは話していた。
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