4月1日付で瀬谷図書館長に就任した 大嶋 邦佳さん 旭区在住 60歳
利用者目線で新風を
○…瀬谷図書館の館長として、この4月に就任した。長い間、造園など技術畑に身を置いていたため、図書館は初めての職場。新鮮さとともに、不安な面も少なくないというが、「自分自身でどんなアイデアが出せるか、何ができるか考えているところ」と奮起する。館長としての日々は始まったばかり。「言わば新人。だからこそ利用者目線で、不便な点などに気づき、少しずつ変えられたら」
○…学生時代、建築の道に進もうとしていたが、親戚からの一言で「高層ビルを作りたいのではなく、住宅や公園作りに携わりたい」と園芸学部を志す。大学4年の就職活動時、担当教官のアドバイスで横浜市を受験。1978年に入庁し、公園緑地を担当する部署へと配属になった。当時の横浜の印象は「みなとみらいなど港町がある一方で、戸塚のように住宅地が広がるところも。いろいろな顔がある町」。3年ほどの間に、市内には公園が次々と出来て行った。
○…「大変だったけど、面白い仕事だった」と振り返るのは91年、担当課長として手掛けた阿久和東の長屋門公園だ。市として、古民家を活用した施設の先駆けとなった試み。外部環境を含めた整備のため建築局ではなく、緑政局(現環境創造局)で実施した。「建物が出来ても活用していかなければ意味がない。魂を入れないと」。信頼できる運営者を見つけることも大きなポイントだった。さらに落書きや放火等、いたずらの危険性が高いという公共施設。「地域の人たちが使いこなし、大事にしていることが伝わるのが大事。長屋門には、それがある」
○…休日の楽しみはテニス。「見るよりやる方が好き」と積極的に汗を流す。10年間取り組んでいるのは森づくり。仕事で携わるうち、月2回の手入れが恒例となった。「守り、育てること」。森も、周りのスタッフたちに対しても、これまでの歩みを尊重しながら、新たな場作りに邁進する。
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