時代劇などで描かれる江戸の暮らし。椅子に座って飲み食いする様子を目にすることもあるが、「実際には椅子ではなく、江戸の人たちは座敷に座っていました」と話すのは、瀬谷西高校の菅原邦彦教諭(64)。「百聞は一見に如かず。当時を描いた絵を見て、江戸時代の”本当の姿”を知ってほしい」と呼び掛ける。同校は6年前から地域に向けた公開講座を実施しており、今年は10月から12月の期間で全5回行う。テーマは「絵画資料より見た江戸の生活と風俗」。無名の絵師らによるリアルな描写から、庶民の暮らしぶりを読み取ってゆく。同校で日本史や世界史を教える菅原教諭が教壇に立ち、「江戸名所図会(ずえ)」などを用いて講義を行う予定だ。
大学時代は史学を専攻し、伊勢神宮や古文書の研究に没頭していたという菅原教諭。いつしか学生たちに教える立場となり、35年が経った。来春、長い教員生活を終えるため、今回が最後の公開講座となる。前々任校で始めたという社会人向けの授業には、「学校は地域に開かれた場所でなくては」という思いが。「大人になると、新しいことを学ぶ機会はなかなかありません。しかし歴史は日進月歩、学説も大きく変わります。極力、その時点での本当のことを伝えられたらと思っています」
日時は10月8日、22日、11月5日、19日、12月3日。いずれも土曜日で、午後1時30分から3時。定員30人(先着)。受講料1500円。年齢など問わず誰でも参加可。申し込みは同校へ電話【電話】302・9243または【FAX】304・2909で。9月9日(金)締切。
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