2月25日に東野中コミスクで紙芝居を上演する 横山 幸子さん 相沢在住 68歳
観客との一体感、大事に
○…「自分で読むとはまた違う。こんな話があったのかと知ってもらえたら」。東野中コミスクで大人向けの紙芝居を上演し始めて約一年。2月25日には4回目を迎える。普段は「わくわく座」という3人組で活動するほか、個人としても区内外の福祉施設や幼稚園・保育園などで精力的に活動。目指すは「絵が芝居をするような紙芝居」。生の声で届けることにこだわり、魅力を発信し続ける。
○…生まれは福井県。丸岡城を望む町で育った。実家の衣料品店は常に声が飛び交い、「人前に出る機会は少なかったけれど、おかげで声は大きかったかな」と笑顔で思い返す。結婚を機に瀬谷区へ移住。離れて暮らす母親が介護施設に入居した際、日常を楽しませられたらと朗読に取り組み始める。神奈川と福井、簡単に会える距離ではなかったが、「母がそんな私を見て、『周りにいる人に読み聞かせをしてあげて。それが私に返ってくるから』と言ってくれた」。以来、母の言葉を噛み締める。
○…紙芝居との出合いは9年ほど前。朗読仲間から紙芝居の講座を勧められ、参加。その講師を務めていた右手(うて)和子さんの上演を見て、「こんなに面白いのかと衝撃を受けた」と語る。演じる人によって変化し、観客との一体感を味わえるなど、その魅力に触れて仲間とともに自らもすぐ「わくわく座」を設立。各地の勉強会に出席し、研究を重ねてきた。方言が出てイントネーションが変わってしまうなど、時には悩むことも。「勉強を忘れちゃいけないなと思う」と向上心を絶やさない。
○…近くに住む小学生の孫の一言で、今では学校の朝の時間に紙芝居を上演。地域とのつながりを実感している。「ちょっとでも反応をもらえると嬉しい。読む側である自分と、見てもらう人、両方が楽しめることが理想かな」と生き生きした表情に。世代を問わず愛される紙芝居を、これからも追及していく。
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