二つ橋小学校PTA(露木晴雄会長)が今月4日、東日本大震災から6年7カ月が経ち、発災当時の記憶を持たない児童とその保護者などを対象にした体験型学習「防災デイキャンプ」を同校で初開催した。日頃からの防災・減災活動の重要性や、災害時の助け合いの大切さを伝えようという狙い。
体験学習で、災害に備え
「低学年の子どもは、震災の事を覚えていないと思う。高学年でも(当時)幼稚園ぐらい。大人がしっかり伝えないといけない」と意図を説明する露木会長。露木会長は2013年、岩手県大槌町に定置網漁船を贈る支援活動を牽引し、今も「NPO法人瀬谷丸」の理事長として、被災地支援続けている。今回は同校、瀬谷第4地区連合自治会と青少年指導員連絡協議会、消防団などの協力を受けてデイキャンプを企画した。
親子で訓練
この日は、児童と保護者およそ45人が来場した。プログラムは体験型となっており、参加者らは火災発生時の放水訓練、避難所生活を想定した段ボール製ベッドやテント作りに挑戦。さらに、照明を消した夜の体育館でおにぎりを食べるという「非日常」も体験した。
終盤には露木会長らが、発災20日後に岩手県の小学校で行ったボランティア体験について説明。避難所に十分な水が支給されたのは発災9日後だったこと、救援物資が届くまでは小さなおにぎり1個しか食べられなかったという事実を紹介した上で、水や食料を備蓄する重要性を呼びかけた。
家族で参加した鈴木智洋君(3年)は「新聞紙でテントを作ったり、放水したり、役立つことをたくさん学べました」と振り返り、母親は「これを機に食料や水を多めに備えるようにしたい」と話した。露木会長は「子どもたちは貴重な体験をできたと思う」と手ごたえを感じ、「このような取り組みが他校にも広がれば」と期待していた。
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