ゆめが丘駅近くの宝心寺(丸地良信住職)で3月17日、子育て地蔵「和泉廻化(かいか)地蔵」の供養が行われ、横山彬世話人代表や檀家ら約80人が訪れた。
「安産子育諸願成就」の木像で金塗りされた同地蔵は左手に赤ん坊を抱き、蓮華台に座っている。三家から下和泉までの和泉町全域ではかつて、同地蔵を背負い式のお堂に収め、春と秋の彼岸に、2〜3泊を原則に各戸を巡回していた。
各戸では地蔵に団子などを供え「元気に育つように」「子が授かるように」と書き、半紙に賽銭を包んだり、子どもの名前入りの人形をくくりつけたりして、子どもたちの健康を祈った。
長年続いた伝統も第二次ベビーブームのころ、人口増により地蔵を廻す家が多くなったことから困難になり、1971年秋で取り止めになった。
翌年春、境内の岩舟地蔵尊のお堂建替時に並べて安置された同地蔵は、毎年春の彼岸に賑やかに供養されている。
同地蔵は、伊勢原・三ノ宮の保国寺で百体つくられ、百カ村に配られた中の一つとみられる。丸地住職によると、配られた地蔵は県内28カ所で所在が確認されているが、同地蔵がそれに当たるかは確認されていないという。
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