しんぜん院外健康教室の講師を務める国際親善総合病院の病院長 村井 勝さん 東京都在住 72歳
父と約束した医師に
○…地域住民の疾患予防や健康増進のため、国際親善総合病院が毎月、医師による健康懇話会を開いている。このうち年2回は中川地区センター等で「しんぜん院外健康教室」を開催しており、あす6月28日の「おしょうすいが気になりませんか?」で講師を務める。慶應義塾大学病院長を定年退職した6年前から病院長を務め、同教室は「より多くの人に聞いてほしい」との思いで、3年前に始めた。
〇…北海道・旭川生まれ。小学6年生のとき、死を目前にした父親に「(勝さんを)弁護士か医者にする」と父の友人が約束した。中学3年から親戚の家に居候、慶應大学医学部に進学し、約束を果たした。当時、慶大で国内2番目の腎臓移植手術が施され、泌尿器科の教授が担当ということもあり外科医を志すことに。米国留学や防衛医科大校病院等を経て、母校に戻った。
〇…慶大医学部時代は端艇部(ボート部)で埼玉・戸田や鶴見川での辛い練習に耐え抜いた。後に部長やOB会副会長を務め、今でも東大と年1回行う定期戦の応援を楽しむ。体力的にきついが、たまに漕ぐこともあるようだ。50歳代から始めたゴルフも年に数回プレーするが、その時間は少ない。慶大時代は「手術した患者の経過をみるため」土日も病院に行き、自宅から通勤で1時間半かかる今も日曜以外は休まない。「患者が喜ぶし、経過をみることで安心できる」からだ。
〇…中区山手町に1863年設立の同病院は今年で150周年。記念祝賀会や植樹に加え、手術したことが縁で親交が深い森喜朗元首相の講演会を秋に予定している。西が岡に新築移転後23年が経ち、建物の老朽化や狭あい化がみられ、個室部屋増床や外来ブースのレイアウト変更等、時勢に合った再整備も記念事業で始めた。区内唯一の総合病院、地域中核的急性期病院として職員585人が研鑚を続け、チーム医療の推進を常に心がけられるよう、引き続き邁進していく。
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