横浜市は児童・生徒がいじめ問題について議論を行う「横浜子ども会議」を今年度、初めて実施している。泉区の会議は6月19日に中和田小学校で開催され、区内8中学校ブロックの小中学生29人が参加した。
同会議は市立小中高校と特別支援学校の全512校から代表者を選出し、3回に渡って改善策を話し合うもの。最終的にまとまった課題や意見を全児童・生徒で共有し、いじめが起きにくい学校づくりに役立てる。
同会議のテーマは「一人ひとりを大切にできる学校にするために」「お互いを理解し合える人間関係をつくるために」「すべての人が楽しいと心から言える学校をつくるために」「児童会・生徒会として学校を盛り上げるために」の4つ。
小学生は各校6年生1人、中学生は各校学年を問わず1人、高校生は全市立高校から学年を問わず20人、特別支援学校は参加希望校の内、小学部・中学部・高等部から1人程度が代表者として参加している。
1回目は代表の小中学生が区ごとに集まる「各区横浜子ども会議」が6月中旬にスタートし、「高校横浜子ども会議」もみなと総合高校で13日に行われた。
区会議は区内25校、戸塚区3校、瀬谷区1校の児童・生徒が参加し、テーマを決めて議論した。参加した児童・生徒からは他校の様子がわかった、いじめで悩んでいる子がいるかもしれない、他校のあいさつ運動の取り組みが役立ったというような感想が聞かれた。
2回目の会議は市内を東西南北の4地域に分けた「方面別横浜子ども会議」を7月17日、18日に開催。特別支援学校も含めた各校の代表児童・生徒が方面別に集まり、テーマに沿っていじめ問題を考えていく。
3回目は8月22日の「横浜こども会議」で、方面別会議で選ばれた100人の小中学生と高校生代表、特別支援学校代表が集結して最終議論を行う。会議後はアピール文を採択し、市内28万人で共有する予定だ。
いじめ1・8倍
市調査によると、市立小中学校でいじめ等の悩みを抱えている児童・生徒は11年度の2883人に対し、12年度は5244人と約1・8倍に。市はいじめ問題の専任教諭配置や12年度の無記名アンケートなどが隠れたいじめの掘り起こしにつながったのではと分析した上で、認知した数の8割が「冷やかされる」など、周囲が気付きにくい内容だったという。
市は「いじめ問題は市全体の重要課題で、今回の会議もその位置づけ。子どもが自ら考える快適な環境づくりの意見を今後に生かし、根絶に向け対策に力を入れていく」と話している。
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