12月7日に泉図書館で講演する外国籍住民支援団体「多文化まちづくり工房」代表の 早川 秀樹さん 金沢区在住 40歳
いちょう団地のお父さん
○…中国やベトナムなどの外国人世帯が多い、県営いちょう団地。泉区と大和市にまたがるこの団地で、生活相談や進路相談など外国籍住民を支援する「多文化まちづくり工房」。学生時代から代表として活動し続け20年。大学に呼ばれ市内外で講演をするが、区内ではあまり機会がなかった。12月の泉図書館での講演は「身近な人に活動を知ってもらういい機会。多くの外国人が生活しているのを知ってもらい、少しでも関わりを持ってもらえれば」と話す。
○…神奈川大学1年時、中国帰国者支援団体に関わっていた学生4、5人で立ち上げた日本語教室のサークルが団体の前身。社会人を対象に上飯田団地で週に2度行っていた教室が始まりだった。「知識や経験が何もなく、勢いだけで始めた」と笑って当時を振り返る。卒業にあたり就職も考えたが、「まだやり残したことがある」と、夜勤のアルバイトをしながら活動を続けてきた。日本語教室から派生し、子どもの学習サポートや防災活動、いちょう団地祭りへの参加など活動は多岐にわたる。取組みが評価され、2010年には国際文化交流活動に寄与する団体に贈られる「地球市民賞」を受賞した。
○…活動当初から変わらず持ち続けるのは、ともに生活する気持ち。「助けてあげようという使命感はない」とキッパリ。自らを「凡人」と称し「特別なことをしているわけではない。一般の人ができる活動を続けてきた」。団地に住む人は老若男女問わず「誰もが顔と名前がわかる家族のようなもの」で、子どもたちに読み書きを教えているさまは、まるで父親のようだ。
○…24カ国民が暮らす団地は、全国的に見ても珍しい。取材を受けることも少なくないが、「今でも慣れない」と照れ笑い。若者離れや高齢化など課題は尽きないが「接する中で見えてくる発見や面白さ」をモチベーションに、楽しく暮らすまちづくりに励む。
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