9月4日付で泉警察署長に就任した 平山 紀朗(のりあき)さん 区内在住 59歳
住民目線が警察の基本
○…「自然豊かでとてもいい所です」としみじみ。前任地の川崎とはがらりと変わった町の雰囲気は新鮮に映る。着任の挨拶で署員に伝えたのは「常に住民目線の仕事」「現場を大切にし、素朴な疑問を持つ習慣」「仲間を大切に」の3つ。通り一遍だと笑うが、35年の警察人生から、この基本こそが最も大切だと信じている。モットーは誠実と努力。社会の変化とともに発生する事件も変わってきている。あらゆる知識を吸収することで、対応力を高めることに今も余念がない。
○…35年目の内、21年間は刑事畑。最も長かった捜査第二課では、詐欺や贈収賄など知能的犯罪捜査を担当してきた。津久井から三崎まで、県下54署全てで捜査を経験。一つひとつの事件の記憶は今も頭の中に鮮明に残っており、ニュースを見ていると、つい担当した事件が頭をよぎる。泉区に着任して、まず驚いたのは「区民の振り込め詐欺に対する防御意識の高さ」。さらに周知を続け、被害の少ない状態を維持したいと意気込んでいる。
○…スポーツ大好きのアウトドア派。最近はすっかりご無沙汰だが、若い頃には硬式テニスに山登りにと汗を流した。テニスの影響からか腕の長さが違うといい「シャツは専ら御仕立て品」と笑ってみせる。プレーはしないが、観戦は好きで、公舎そばから聞こえてくる「スパーン」という音に誘われるように先日もコートに足を運んだばかり。
○…葉山町出身。海上自衛官だった父の影響で幼い頃から引っ越しを繰り返した。警察の道を選んだのは、「正義感あふれる父の影響があったのかもしれない」と。時系列に整然と言葉をつなぐ様には、根っからの理系人間だという自己分析がピタリ。教員免許も取得しており、その時の勉強は署員らの指導の際にも役に立っている。「わかってほしいことはガツンとはいかない。理論立ててゆっくりとね」。その目は愛にあふれている。
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