「七草なずな、唐土の鳥が日本の土地に渡らぬ先に、トントンパタリ、トンパタリ――」。和泉町南部にある天王森泉館から聞こえてくる軽快なリズムと七草囃子。1月7日、同館恒例の七草かゆ作りと販売が行われ、多くの来場者で賑わった。
使用する七草の多くは、近隣の田畑で植物の知識に長けたボランティアスタッフの指導を受けながら、参加者自ら採ってきたもの。それぞれ足元の草をじっと観察し、見本となる写真と見比べながらシャベルで採集していった。中でも苦労していたのは、ハハコグサ(ゴギョウ)と、見た目が似ているチチコグサの判別。「同じに見えちゃうね。見分けるのは難しい」と話す人もいた。
集めた七草は、毒性のものがないか、別の植物が混ざっていないかをスタッフらが手早く仕分け。横一列に並び、無病息災を祈る七草囃子を歌いながら、細かく刻んでいった。明るい歌声につられて、立ち寄る人の姿も見られた。
刻んだ七草は、かまどで作ったかゆに混ぜ込み、来場者に次々と配られた。かゆはあっという間に完売。来場者は熱々の七草かゆを味わいながら、「これで風邪もひかないね」「こんなに具だくさんなのは初めて食べる」と楽しそうに談笑していた。
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