8月に行われた「神奈川県吹奏楽コンクール」で県立横浜緑園総合高校吹奏楽部が高校の部B部門で県代表に選ばれ、9月10日に栃木県総合文化センターで開催される東関東大会に出場する。同校の出場は昨年に続き2年連続で、4回目。
同校が出場するのは、30人以下で演奏する小編成の部門。部員は49人。部内で選考を行い、30人のメンバーを決定した。例年、3年生は全員出場してきたが今年は学年にこだわらず、実力重視で選抜したという。演奏するのは樽屋雅徳氏作曲の『ラザロの復活〜改訂版2013』。病死した青年ラザロをイエス・キリストが生き返らせたという物語を表した楽曲だ。展開に合わせて曲調が大きく変わっていくため、メリハリをつけることが演奏の大きなポイントだと部長の大井侃汰さん(3年)は話す。
県代表の座を射止めたことは喜ばしいが、ここはあくまで通過点。まだまだ満足していない部員も多いという。東関東大会に向け、県大会で受けた演奏の注意点を改善しようと、夏休み中も練習に余念がない。連符の多い木管楽器は正確に、複数パートでのハーモニーは音色を合わせて、ミスのない表現力豊かな演奏を目指し、練習を重ねる。
通過はわずか3校
だが、東日本大会への壁は高い。出場校のおよそ3分の1が代表に選ばれる市、県の大会と比べ、東関東では代表選出の割合がぐんと下がる。東日本大会へ進めるのは、神奈川、茨城、千葉、栃木県の代表35校のうち、わずか3校だ。大井さんは「当然、目標は東日本へ行くこと。中でもトップを目指す」と力強く語る。
部員が手にする虹色の千羽鶴は、卒業した同部のOB・OGが後輩たちの応援のためにと作ったものだ。金色の折り鶴で「金」の文字を表現し、エールを送るのは1学年上の卒業生。昨年、東関東大会で銀賞に留まり、涙をのんだ自分たちの思いを後輩に託す。
代々、部に受け継がれてきたのは「全員」で音楽を作り上げること。出場できない部員も含め、全員で意見を出し合い、演奏を磨いてきた。教諭に講師、OB・OGの思いも一つにし、「緑総らしい」演奏で同校初の東日本代表を目指す。
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