泉区版 掲載号:2017年3月9日号

11月に20周年を迎える天王森泉公園の運営委員会会長を務める

本郷 守男さん

和泉町在住 79歳

思い出の原風景を後世に

 ○…「山、田んぼ、川…20年前の原風景を残していくため、来園者に楽しんでもらうため、まだまだ我々が頑張らないと」。年間2万人もの人が訪れる天王森泉公園のボランティアとして精を出す。管理・運営を担う運営委員会の2代目会長になり16年。事務局や約70人の登録ボランティアらとともに企画するのは、市の歴史的建造物である古民家「泉館(いずみやかた)」や豊かな自然を活用した昔懐かしい催しばかり。日々の植物の管理も大切な仕事の1つだ。

 ○…出身地・青森のような原風景に心惹かれ、勤めていた日産自動車の同僚と約40年前に公園の隣に越してきた。当時は道路も水道も整備されておらず、住宅も現在の泉館のみ。子どもと雑木林でカブトムシを捕まえ、栗を拾って過ごした日々は今も鮮やかによみがえる。「こんないい場所、開発されちゃ困る」。そう強く思うようになった時、公園の準備会発足を耳にし、すぐさま手を挙げた。「あれから早23年。たくさん思い出もあるし、愛着も湧きますよ」と目を細める。

 ○…3万5千平方メートルある公園には貴重な在来種が多数存在し、専門家が調査に訪れることもある。これも仲間との地道な管理作業の賜物だ。「楽しみながらやらないと長くは続かない。結局こういうのが好きなんだろうね」。来園者と自然のための活動が気付けば自身の生きがいに。小学生の体験企画でも、指導するその表情は子どもたちに負けないほど生き生きと輝いている。

 ○…民生委員や社協、老人ホームの理事など、地域活動にも積極的に参加。忙しい合間を縫って趣味の野菜作りに励むが、収穫したものはほとんどおすそ分け。「とにかく人の喜ぶ顔を見るのがうれしくってね」。少し高台にある自宅の大きな窓からは景色が一望できる。妻と2人、美しい富士山に心癒され、目の前の田園風景で季節を感じる。自慢の特等席からの眺めがこれからも変わらずにあることを願い続ける。

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