9月4日付で泉警察署長に就任した 北村 正さん 和泉中央北在住 55歳
温かい心でまちを守る
○…終始、柔らかく明るいほほ笑みを絶やさない。聞けば、誰にでも優しさを持って接するのが信条。その言葉通り、何事も丁寧に答える様には謙虚さがにじみ出る。就任初日、署員には「訪れる人に思いやりを持ってほしい」と訓示した。会話が弾めば、人と人のつながりも深まる。それが「地域の安全や暮らしの安心を守る第一歩」だと信じている。
○…川崎市幸区出身。中学生の頃に警察官に憧れ、高校卒業後に警察学校へ入学。1982年、瀬谷警察署で警察官人生が始まった。これまで機動隊や住民相談など多くの部署を経験してきた。前任は県警警務課の被害者支援室長。昨年7月、相模原市の障がい者施設「津久井やまゆり園」で発生した殺傷事件では、100人体制の被害者支援本部を設置。現場の責任者として約3カ月に渡り被害者のケアにあたった。そこで改めて気づいたのは「人の心に寄り添うことも警察官の大切な仕事」だということだ。
○…泉区での勤務は初めて。「わざわざ挨拶に来てくださる人も多く、自分たちでまちを守ろうという、区民の防犯意識が高い」と頷く。一方で泉区は市内でも振り込め詐欺などの被害件数がワースト5に入る現状がある。今後「住民と一体となってまちを守る。今以上に署員が区民の暮らしに寄り添っていけるようにすることが目標」と顔を引き締める。
○…初めての一人暮らしだが、今は家事全般を楽しむ余裕もある。得意料理は明太子パスタ。レモン汁や薬味を加えた本格的な味に、30年連れ添う妻も太鼓判を押した。休日はもっぱら時代小説を読みふける。お気に入りは3周目に突入した全51巻の佐伯泰英著『居眠り磐音江戸双紙』シリーズ。神社や仏閣めぐりも趣味で、休日には区内を歩いて家の近所を散策しているという。「泉区の生活が楽しみです」と朗らかに笑った。
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