4月1日に戸塚区歯科医師会の会長に就任した 小篠(おざさ)一雄さん 戸塚町在住 58歳
「今」に向き合い、全力で
○…これまでに理事、副会長を務め、会員の推薦を受けて会長に。約90人の会員をさらに増やすことが目下の目標。それは会のためというよりも、「地域の安心」のため。会では研修など勉強する機会が多いので、歯科医の技術向上も狙える。会員が増えることは、地域への安心にもつながるという。戸塚区の歯科医師会は、協調性のある穏やかな雰囲気が昔からの特徴。今の良さは残しつつ、ブラッシュアップを目指す。
○…「任期のこの2年は厳しい」。それは、原宿にある休日急患診療所「横浜西部総合保健センター」への市からの補助金が今年度で終了するためだ。「『たかが歯痛』と思われがちだが、急性の場合は死に至ることもある」。休日の急患はかかりつけの歯科医がいない人が多い。「患者の数は少ないが、駆け込める場所は区民にとって必要」と30年続いた診療所の重要性を訴える。「地域の方々はどう思うのか。その声を行政に届けたい」
○…生まれも育ちも戸塚町。眼前に田んぼが広がっていた幼少時代。ザリガニやクワガタを取ったり、外で遊ぶことが好きな活発な少年だった。父親が医師ということもあり、自然と医療の道へ。大学では歯学部に入学し、勤務医を経て83年に前田町に「オザサ歯科医院」を開院した。「歯医者に、好きこのんで来る人はいない」。少しでも緊張をほぐそうと「親切・丁寧・わかりやすく」が昔も今も変わらないモットーだ。
○…お気に入りの場所は柏尾川。「最近はまた戻ってきたけど、昔はアオサギやユリカモメ、ボラなんかの鳥や魚がたくさんいてね。自然が残っていていいよね」とにっこり。年度初めということもあり、会議が重なり慌ただしい日々が続くが、疲れは見せない。42歳の若さで亡くなった親友の死を機に思い続けている「人生には限りがある。今日できることは今日やろう」。会長職も仕事もプライベートも。「今」を全力で進んでいく。
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