DV・性暴力 電話相談2万件超 パープルダイヤル実施報告
男女共同参画センター横浜(上倉田町)で11月10日、同センター主催の報告&パネルディスカッション「パープルダイヤル実施から何が見えたか?」が開かれ、約150人が聴講した。
パープルダイヤルとは、今年2月8日から3月27日まで内閣府が初めて試験的に設けた、性暴力・DVの相談電話。約680人の相談員が、持ち回り24時間体制で2万件以上の相談に応じた。
報告によると、相談者は10代から70代まで幅広く、4人に1人以上が10年以上、暴力をふるわれ続けている実態が明らかになった。「強姦・強制わいせつ」に関する相談の約6割は、家族や交際相手、職場関係者など知人からの被害だった。
実施期間中に発生した東日本大震災以降は、フラッシュバックや、悪夢・摂食障害などのPTSD症状の悪化に苦しむ声も。中には、阪神大震災(1995年)の被災者から「今になってようやく相談する気になれた」という電話もあった。
最近は、被害時に写真や動画などを撮影され、それらを脅迫の手段にされて被害が継続しているケースも増加。そのほか警察官の初期対応の悪さに傷つけられたという訴えも多かった。
パネリストの一人、NPO法人全国女性シェルターネット共同代表の近藤恵子さんは、24時間全国フリーダイヤルやDV防止法改正を含む関連諸法律の見直しの必要性に言及した。
主催の男女共同参画センター横浜・納米(のうまい)恵美子館長は、「今回の報告内容を当館で実施している相談業務(※)にも生かしていきたい」。※心とからだと生き方の電話相談センター【電話】045・871・8080(無料。匿名可。相談員は女性)。面接相談、弁護士・精神科医相談も適宜(予約制)。
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