川柳で人生振り返る 上原さん ラジオ番組で最優秀
「息ひそめ 藁の臭いの 鬼ごっこ」「先輩は 銀座はここと 歩くだけ」。NHK大阪放送局が毎週土曜日に放送しているラジオ番組「関西土曜ほっとタイム〜ぼやき川柳アワー〜」で、投稿した2作が2月4日と3月10日にそれぞれ最優秀に選ばれた時は、「思わず舞い上がりそうになりました」。下倉田町の上原定子(ていこ)さん(69)は満面の笑みで手を叩き、当時の喜びを語った。
約8年前の放送開始当初から欠かさず聞くほど、同番組を愛聴。仕事を辞めて10年。「時間はたっぷりとある」。何か打ち込めるものをと、自ら作品を作り、昨年11月に投稿を始めた。
番組に寄せられる約1500もの作品の中で最優秀は4〜6。選ばれた作品はともに上原さんの人生を映す。栃木県那須烏山市に住んでいた子どものころ、大勢の友達と鬼ごっこをして、実家の庭に干していた藁に隠れた。藁の発酵したような臭いは今でも思い出せる。煙を吐く機関車で上京した18のころ。職場の先輩に案内された銀座の街並み。都会のもの珍しさに驚いた。
浮かんだ作品を書き漏らすまいと、寝る前には必ず枕元に裏紙を置く。広辞苑もよく使うようになった。常に川柳を考える日々。「作り手で私はまだまだ若い方。ずっとやっていきたいです」。笑顔がこぼれた。
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4月18日