葛西区長 一問一答 地元の活力のため、手携え
(この記事は、4月19日号に掲載したトップ記事、新年度を踏まえた葛西光春区長インタビューの詳報です)
―前年度の振り返りを
「東日本大震災発生後の1年。やはり防災への関心が高かった。3月11日を経験して、行政が準備不足であることが分かった。戸塚区では、戸塚駅に帰宅困難者が発生した際に合同本部を作ることを決めた。まだ完成ではないが、一区切りの見通しはできた。林市長が力を入れている待機児童の解消については、ある程度まで減らせた。また、戸塚区ではとつかハートプランが動き始めていて、各地域が積極的に取り組んでいる。それと、柏尾の百年史発行がいい動き。(発行に)様々な人が関わり、学校の教材にもなる。絆が大きくなる。防災や子育て、地域のつながりづくりを2年間やって、まだ課題はあるが、手ごたえを感じてきた。3年目を担当させてもらえてうれしい」
―今年度に注力する事業を
「真っ先には災害対策。区は防災計画見直しに取り組んでいるが、これが一番重要。5月の戸塚区災害対策連絡会議に向けてまずは一回目のとりまとめを行う。特色あるものとしては、中小企業振興基本条例と絆条例にのっとった取り組み。特色ある技術を持っていたり、製品を作っていたりする企業を幅広く伝える。絆を育むこととしては、自治会町内会の加入促進を区全体で取り組む。具体的には、転入者に送る資料の中に自治会町内会のお知らせを入れて、自治会からの連絡を受けてもいい転入者を自治会に知らせている。自治会がないマンションに自治会を組織するなどの働きかけもしたい。それと、最大は新区庁舎建設。区民文化センターなども入るので、それらが親しまれるように」
―区役所跡地利用については、どう進めていくか
「土地は区民の財産。有効に使わなくてはならない。ただ、市としての周辺の公共施設整備は終わっているので、民間の提案を受けて、近い地域と区全体に利する機能を持ったものを開発してもらう。区民の意見を参考にしながら公募条件を決めて、公募をかけて売却する。売却というと反発する人もいるが、民間の活力を使った開発。そのために公共、町のにぎわいに利する施設を作ってもらう」
―区の課題については
「交通問題が一番。原宿が立体化されてから1年半が経つが、非常に(車の流れが)スムーズになっている。不動坂の混雑などまだ課題はあるが、計画に従って進める。アンダーパスもできるので、問題はいずれいい方向に向かうと思う。それと、経済活動が活発になるために、企業が活発にならなければならない。今年度中に50年かかった再開発が終わり、戸塚がさらに発展するいいタイミング。行政、区民、企業、商店が手を携え、地元の活力のために何ができるかを考えたい」
―トツカーナでは閉店や店の入れ替わりが多い
「近賀ゆかり選手のパレードや桜まつりには人が集まる。戸塚駅の乗降客は市内で2番目に多く、ポテンシャルはあると思う。いろいろな販売戦略があるのではないか。ただ(店が)長く持ちこたえられない状況なのかもしれない」
―区民にメッセージを
「区役所は様々な事業に取り組んでいるので、いろいろな施設や行事に積極的に足を運んでもらいたい。戸塚で買い物や食事をしてもらい、経済を活発にしてもらいたい。特に今年はオリンピックイヤー。近賀選手と松田(知幸)選手を応援しましょう」
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