横浜市幼稚園協会戸塚支部支部長(東俣野幼稚園園長) 川戸 俊明さん 東俣野町在住 64歳
”将来”育てる責任 胸に
○…今年4月に支部長に就任。区内にある19の幼稚園を取りまとめる。今、幼稚園は幼保一体化に向けて大きく変わろうとしている。「どちらの方向に向くべきか迷うこともあるが、皆で力を合わせて目標に向かっていくしかない」と前を見据える。
○…東俣野町で生まれ育った。実家が代々農業をやっていたことから大学で農学部に進み、卒業後はハウス園芸をスタート。農業に携わって3年後、所有地を幼稚園にする話が持ち上がった。「地域に幼稚園がなくて住民の要望が高かった。うちの持つ山が地域の真ん中にあったから、ここがいいって話になって」。山を切り崩し見晴らしの良い高台に「東俣野幼稚園」が開園した。26歳だった。当初は結婚したばかりの妻と父親が園を経営していたが、開園から約10年後、2人に頼まれ手伝うことになった。
○…自身は3代目の園長。少子化や親の就労など、幼稚園を取り巻く環境は年々変わり、経営の難しさに悩まされることも少なくない。今年6月には園で横浜型の預かり保育を導入。「変わっていかなければ」と実感する。「何も分からないでやってきたけれど、続けてられているのは地域の人々のおかげ。これからも一体にならなければ」。辛いときでも子どもたちの元気に助けられる。「子どもたちは元気いっぱいで帰りには泥んこ。自然にいっぱい触れて豊かな経験をしてほしい」と願う。成長した姿を見るのは、何よりの楽しみだ。「将来ある子どものために仕事をしている。簡単にはやめられない」
○…バイクや釣り、卓球など多彩な趣味の持ち主。中でも「夢中」という19歳から続けているソフトボールは、現在でもシニアクラブで活動中だ。「ゲームを組み立てるのが面白い。ちゃんと考えても上手く行かないこともある。そのときになってみないと分からない」。何が起こるか分からない、今の時代と自身の仕事に通じるものがある。
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4月18日