高齢者のみまもりネット 協力事業者が2倍超 発足1年余、認知度も向上
地域の高齢者を地域で見守ろうと昨年4月に始まった取り組み「戸塚区みまもりネット」の協力事業者数が、当初の23から52(7月9日現在)に増加している。高齢者の孤立を防ぐ街づくりを促進させるため、区役所や地域ケアプラザでは今後も職員が企業を直接訪問するなどし、さらに協力事業者を募る考え。
戸塚区みまもりネットは、地域の高齢者を見守る区独自の取り組み。民間事業者や近隣住民らが、高齢者に異変があれば区役所や区内10カ所の地域ケアプラザに連絡する。連絡を受けた区役所等の職員は高齢者宅を訪問し状況を確認、必要に応じて相談を受けたり、支援につなげる狙いがある。
みまもりネットは当初、新聞販売や郵便関連等の23事業者で始まったが、今ではコンビニエンスストアや宅配業者、医療機関等52事業者が名を連ねている。
昨年6月には市とセブン&アイグループ3社が、市民サービスの向上を視野に地域活性化包括連携協定を締結したことから、区内のセブン・イレブン20店舗が協力事業者となった。
区役所や地域ケアプラザの職員が直接企業を訪問し、協力を要請するほか、広報紙を利用した啓発を続けることで、活動の認知度も向上した。みまもりネットの存在を知った企業が、社会貢献の場を求めて自ら取り組みへの協力を名乗り出るケースもある。
戸塚区役所保健福祉センターの担当者は「今後も行政として働きかけを行い、さらに事業者を増やしたい」と話す。
相談・通報は27件
2012年度、区役所や地域ケアプラザには27件の相談・通報があった。
内訳は協力事業者からが7件、民生委員7件、民間事業者7件、近隣・友人6件。「行動パターンの変化」「連絡不通」「ポストへの郵便物滞留」「水道の利用量がゼロ」など、高齢者の日常生活上の異変を知らせる内容だ。
連絡への対応は、高齢者の所在確認が大半。しかし、救急搬送により大事に至らなかったケースも2件あったため、「ちょっと心配だなと思ったらご連絡をいただきたい」(同担当者)。
7月10日には今年度の1回目となる、みまもりネットの連絡会が行われた。警察、消防、区連合町内会・自治会等の関係機関のほか、16の協力事業者が出席し、グループに分かれて活動状況などを確認し合った。地域ケアプラザの職員からは「協力事業者の意識が高く、とても心強い」との声が上がった。
同担当者は「これからも高齢者が孤立せず、安心して暮らせるまちづくりを進められれば」と、地域一体となった見守り活動の加速化に期待を込めた。
活動内容についての問い合わせは戸塚区役所高齢・障害支援課【電話】045・866・8429まで。
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4月18日