育休後コンサルタントとして区内でも「育休後カフェ」を開催する 山口 理栄さん 戸塚区在住 52歳
自分の気持ちと向き合って
○…育児休業取得後の社員がやりがいや本来の能力を発揮できるようにするため、企業と個人をサポートする「育休後コンサルタント」。聞き慣れない肩書きは自身が考案した。企業への企画提案や研修の実施、不安や悩みを抱える個人の相談に応じるために、首都圏と大阪を中心に活躍。同じような立場の人々が集い話し合う「育休後カフェ」は好評を博し、今年5月から区内でも開催されている。
○…総合電機メーカーでソフトウェア開発に25年間携わり、2010年に独立。自身も2人の子どもの育児と仕事を両立してきた。企業に勤務していた当時を「チャンスを与えられたし、恵まれていたと思う」と振り返る。働き方に悩むことはなかったが、他方で思うように働けずに苦しむ女性社員を多く見てきたことが、今の道を切り拓くきっかけになった。出産後も働き続ける女性が増えている現状を「過渡期」と見る。「これまでは特別な一部の女性がキャリアアップを目指してきたけれど、今は多くの人がそれを望んでいる」と話す。「まずは長時間労働が良いという価値観を企業が変える必要がある」とも指摘。「短時間での効率性を見て、本当に能力がある人が評価されるべき」と声を大にする。
○…育児と仕事の両立で悩む多くの女性へは「自分がどうしたいのかが大事。多くの人が周りに気を遣い過ぎている。本当の自分の気持ちと向き合い、全てを自分ひとりで抱え込んではいけない」とアドバイス。「頑張りたい、上を目指したいという気持ちを無駄にさせたくない。持っている力を発揮できる社会を実現できれば」。それが切なる願いだ。
○…平日、土日と関係なく働くため「仕事が趣味」と笑う。そんな中でも毎日欠かさず見るのがNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」。「登場人物が個性的で面白い。よく人物観察しているなあって」。思わずニヤッとしてしまう15分間に英気を養っている。
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