戸塚区振り込め詐欺 発生件数 前年の1.8倍 2013年のまとめ
戸塚警察署によると、2013年に区内で発生した振り込め詐欺の件数は前年のおよそ1・8倍にあたる32件、被害総額は約9600万円に上った。今年に入っての発生は1件(20日現在)だが、年度末にかけ、医療費等を還付すると騙し銀行のATM等で金を振り込ませる還付金詐欺の増加が予想されることから、戸塚署では危機感を募らせている。
13年に県下で発生した振り込め詐欺の件数は1340件、被害総額は約41億2300万円。12年の515件、約13億5100万円と比べ、大幅に増加した。
戸塚区内の発生状況では、件数は12年の18件から32件、被害総額は約5140万円から約9600万円に増加。32件の内30件がオレオレ詐欺、2件が架空請求だった。
ひと月の平均発生件数は約2・67件。月別にみると、家族が集まる帰省シーズンを含む5月や8月はそれぞれ0件、1件だったが、同シーズンを過ぎた6月、7月、9月の発生は月最多となる5件となった。
被害者は大半が女性。年齢は70歳、80歳台がおよそ7割を占める。平日の午前9時〜午後2時に集中し、特に火曜日、水曜日に多く発生するなど、日中、家に一人でいる高齢の女性を狙っている様子が伺える。
400件の情報提供も
戸塚署には昨年、自宅に不審な電話があったとする区民らから、400件の情報が寄せられた。
主な内容は【1】息子を語る電話の声が(息子と)違う【2】電話を切った後、家族に確認したところ詐欺の可能性に気付いた【3】既に亡くなった息子を語るなど、内容が実態と異なる――など。電話口の相手に、金の使途や近況等を次々と質問したところ通話を絶たれた例もあり、戸塚署では「発信者は、いろいろ質問されると『面倒な相手』と感じるようだ」と分析する。
直接、電話で注意喚起
戸塚署は昨年11月から老人クラブ連合会に加入する高齢者のいる家庭を対象に直接電話をかけ、詐欺防止に努めている。区内の対象者は約7500人。1日30〜40件、原則毎日行っている。戸塚署生活安全課長の佐伯昌史さん(40)は「不審な電話を受けた時に、『警察から注意を受けた内容と同じ』と連想してもらいたい」と話す。また、対策のポイントとして【1】普段から家族のコミュニケーションをとる【2】電話を常時、留守番電話の設定にしておく【3】不審に思ったら電話を切って、もう一度確認する【4】金を渡す際は本人に直接渡す――を挙げた。
還付金詐欺らしき電話続く
戸塚区役所によると、1月20日〜23日にかけ、戸塚区内で還付金詐欺と思われる電話が相次ぎ、不審に思った区民からの問い合わせが14件あった。
発信者は区の「保険課」や「社会福祉課」と名乗り「医療費・保険料の還付があります」と話し、続いて「保険料の還付金があるので口座を知りたい」「医療費の過払があるので還付する」と持ちかける内容。区保険年金課では「医療費や保険料の還付について区役所から電話することはありません」と注意を呼びかける。
戸塚署でも「これから年度末にかけて還付金詐欺の増加が予想される。役所がATMの操作を指示するようなことはない。そのような電話があったら最初から疑って、戸塚警察署にご連絡を」と話している。
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4月18日