横浜医療センターで2年間、刺しゅう額絵を展示している 竹澤 清子さん 深谷町在住 82歳
感謝の心が背中を押す
○…横浜医療センターで刺しゅう額絵を展示して2年、毎月新しい額絵を届ける。きめ細やかで繊細な技術が認められ3年目も依頼を受けた。1つの作品が完成するのに1カ月のものや1年を要するものもある。戸塚地区センター、大正地区センター、港南地区センターに約40人の生徒を抱え、生徒がスムーズに授業が行えるよう下準備を丁寧にする。また、介護老人保健施設うららにデイサービスの刺しゅうの講師として通う。「皆の個性を生かしてそれぞれのペースで楽しんでいる」と楽しそう。現在は来年の4月16日から22日に港南区のひまわりの郷で開かれる、第6回クロスステッチ刺しゅう作品展に向け準備中。
○…若いころは祖父母の介護に追われる毎日。当時、家に風呂はなく共同の風呂に連れていく必要があった。我が子の乳幼児食、普通食、介護食と3種の食事などを作り「それは大変な毎日だった」と振り返る。その後は介護した経験を生かしホームヘルパーに。さらにPTAの副会長、ミニバスケット連盟の戸塚区・横浜市・神奈川県の会長を務めたりと、バイタリティー溢れる生活を送る。「私いろいろとやっていたのよ」と照れ大笑い。
○…プライベートでは主に料理をしている事が多いそう。「主人が外食が好きではないから」と3食を作ることが日常だ。得意料理は五目御飯。漬物もよく作る。他にも音楽鑑賞を趣味として、自宅で刺しゅうをするときは音楽を聴きながら、作業をする。「より集中できる」と普段の優しい目から職人の目に変わる。
○…「営利目的でなく、ボランティアの精神で刺しゅうを教えたい。お金は天下の回りものだから」とその胸中を明かす。刺しゅうを続けてこられたのはフランスに行った時に自分の作品が認められた事と、これまでかかわってきた人への感謝の気持ち。その思いが今もなお、自身を前へと突き動かしている。
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4月18日