神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
戸塚区版 公開:2015年5月21日 エリアトップへ

戸塚区民文化センターで作品展を開いている「石刻の会」の代表を務める 関 進さん 舞岡町在住 77歳

公開:2015年5月21日

  • LINE
  • hatena

まっすぐ、深く、美しく

 ○…小さな直方体の石に、彫刻刀で模様を彫りこみ、単色で摺る「石刻」。約13年間、「石刻の会」は戸塚で活動を続け、25日まで開催中の作品展も今回で3回目になるという。仕事を引退した際に発足させた3つの講習会の一つが「石刻の会」だった。PTAに入っていた妻にすすめられて石刻を指導できる講師を探したことがきっかけだ。

 ○…現在会員は講師を含めた9人。細かい作業と集中することに長けた、個性的なメンバーで構成されている。石刻は本来、紀元前から培われてきた技術で、篆書(てんしょ)(漢字の一種)を石に彫るもの。「奥が深く、多くの勉強が必要な文化だけれど、作品を見た人が分からない文字を彫っても楽しくない。浅く広く近代的なものを彫っています」と話す。日本語にある漢字からベネチアンレースの模様、夏目漱石の肖像まで、メンバーは皆自由な発想で創作に励んでいるそうだ。

 ○…戸塚に引っ越してきたのは、50年ほど前。丸善株式会社に勤務し、東京に通うことが多かったため、戸塚は帰るための町だったという。その後、区内の地区センターで指導員として働くようになってから「戸塚は文化の中心地になり得る」と考えるようになった。イベントや写真展を企画した経験が、今も活動に生かされている。

 ○…座右の言葉は「一生稽古」、文化勲章を受章した青山杉雨氏の書からとのこと。面積の少ない石の地に細かく彫り続けていく作業は、精神力を使いひたすら自身との戦いだが、辛いと感じたことはなく、むしろ癒しにすらなっているそうだ。彫る数を重ねるほど、バランスのとれた線が描け、美しい作品に仕上がる。しかしその後のインクのつけ方、押し方次第で模様が大きく変わる、偶然がつくる芸術ともいえる。「(石刻を)戸塚文化の一つとして残していきたい。そのためにも展覧会では一人でも多くの方に興味を持ってほしい」と声に熱を込めた。

戸塚区版の人物風土記最新6

青葉 裕子さん

東俣野町の農園で多世代コミュニティーの形成を目指す

青葉 裕子さん

東俣野町在住

3月28日

山口 キヌさん

102歳を迎えてなお、元気にスローライフを楽しむ

山口 キヌさん

平戸在住 102歳

3月21日

菅原 美穂さん

横濱花博連絡協議会の副会長を務め、マスコットのブンブンをデザインした

菅原 美穂さん

市内在住 38歳

3月14日

金山 保さん

2023年度の神奈川県青少年育成功労者表彰を受賞した

金山 保さん

汲沢町在住 71歳

3月7日

渡辺 萩風(わたなべのしゅうふう)さん

4月から下郷小学校コミュニティハウスで「名句鑑賞集中講座」の講師を務める

渡辺 萩風(わたなべのしゅうふう)さん

(本名:渡辺 治夫)戸塚町在住 81歳

2月29日

石橋 重則さん

横浜市学校保健大会で表彰された、東汲沢小学校ひぐみ学援隊の隊長を務める

石橋 重則さん

汲沢在住 72歳

2月8日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 2月8日0:00更新

  • 1月11日0:00更新

戸塚区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook