桜陽高校前で児童らの安全を見守り、メッセージを送り続ける格闘家 竹中 武彦さん 汲沢町在住 75歳
「今を大切に」
○…桜陽高校前で月曜日から金曜日まで、独自に考案した「のぼり」を持ち、登下校時の児童らを見守るだけでなくドライバーなどの大人に対してもメッセージを送り続けて5年。「のぼり」には「その日、その時、”今”を大切に」や、「お早ようございます。行ってらっしゃい」など温かいメッセージが書かれている。
○…プロレス界の発展の一翼を担った金子武雄氏の元でプロレスのいろはを教わり、格闘家としてこれまで、さまざまな選手やプロレスラーを精力的に育ててきた。しかし、70歳で心臓病を患い、二度の手術を受け、激しい運動をすることに対してドクターストップがかかる。「何かほかに自分にできる事はないかと模索した」。そこでたどり着いたのが、「地域の人たちへのボランティアという形の貢献だった」。以来夏の猛暑でも冬の寒さの厳しい時も街頭に立ち続け道行く人々を見守る。
○…当時は身長156センチ体重65キロの決して大柄な体型ではなかったが「ベンチプレスを131キロ上げていた」。今も筋骨隆々な体で大きな声で話す。「昔は環境がなかった。だから工事現場においてあった鉄パイプを使い、自分たちで砂利などをセメントで固め、作った左右の重りが違うバーベルを使い筋力トレーニングなどをしていたんだよ」と豪快に笑い飛ばす。学生時代などに経験した柔道や日本拳法を生かし、桜陽高校(当時の汲沢高校)で柔道を、鎌倉学園のボクシング部で間合いの取り方などを指導していたこともある。好きな言葉はのぼりにも書いてある「その日、その時…」と「継続」。
○…現在は街頭に立ち地域の人たちに交通安全を促すほか、上倉田や汲沢のケアプラザで一緒に歌を歌ったり、麻雀したり、時にはマジックを披露をするなどのボランティアも行う。「今を大切に活動し、一年一年噛みしめるように続けていけたら」と真っすぐ前を見た。
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4月18日