戸塚図書館の館長を務める 渋谷 和生さん 泉区在住 55歳
戸塚色の図書館に
○…4月に戸塚図書館長に就任。図書館では市民に関心の高いテーマの講座や本の展示、子ども向けのおはなし会などを行っている。5月末には、より利用しやすい環境にするため、約16万冊ある蔵書の点検や整理なども実施。司書のような専門家ではないが、職員と共にさまざまな催しを企画し、地域との連携にも尽力する。利用者の顔が直接見える環境での仕事に、「第一線の緊張感とともに喜びを直に感じられる。充実感がある」と笑みを見せる。
○…図書館長としての勤務は2カ所目。5つの区役所、総務局、市民局、教育委員会などでの勤務を経て、現在の職に就いた。これまでのさまざまな経験を生かしたいと話す。今年度は、横浜市民の読書活動の推進に関する条例も施行された。区の特徴を生かした活動により力を入れ、世代別に合わせた企画や世代間交流につながる企画も地域とともに考えていきたいと意気込む。
○…読書が好きで、本はジャンルにこだわらず幅広く読むが、政治や文化など「社会の礎」でもある歴史の本が好きという。もう一つの趣味は釣り。仲間と船で相模湾や東京湾へ出て、季節の魚を狙うのが楽しみ。「やっぱり春はキス、夏はイサキ……」と釣りについて話す目は、より一層輝いて見える。釣った魚は自宅で家族がさばいてくれるという。「自分でやると台所を汚しちゃうので」と苦笑した。
○…書籍を含めた情報の電子化について、「便利だし、情報量が増えたのは良いこと」としながらも、「ページをめくり、自分で苦労して、興味のあることや疑問の答えを探し出す。そういうことで人の脳も鍛えられるのだと思う」と紙を介した読書の大切さを語る。夏休み期間には子ども向けに、調べ学習について楽しく学べる企画なども開催する。「市民の学習の手助けを」との思いで、利用しやすく戸塚の色を出した図書館づくりに注力する。
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4月18日