戸塚区の認知症サポート医として講演会などを行った 大久保 辰雄さん 品濃町在住 50歳
元気な人を診るのも仕事
○…地域で医師が認知症対応力を高めるサポートをする「認知症サポート医」。戸塚区医師会会長に頼まれたことがきっかけで、務めはじめた。現在は、横浜市や区が策定したプログラムにのっとって、地域の医師の認知症に対する診療レベルを上げる手助けをしたり、講演会、地元ラジオに出演したりしている。
○…地域住民のために毎日病院で働く父の背中を見て育った。遊具から落ち腎臓破裂を起こした同級生の命を救う父の姿が印象的だったという。「自分の身の周りにいる人の命を守りたい」という思いから医師を目指した。「開業するなら住まいの近くで」と決め6年前に東戸塚に引っ越し、開業。田舎と都会の中間のような戸塚に魅力を感じ、「コンパクトな街」として東戸塚エリアを選んだそう。
○…好きな言葉は「病気を見ずして、病人を見よ」。在学していた大学の学祖の言葉だ。かかりつけ医の役割を「健康な人を診るのが仕事」と考え、身近な人が病気になる前、介護が必要になる前に、毎日を楽しく生きる方法を一緒に考えていきたいという。今一番身近な存在は3人の子ども。忙しい仕事の合間を縫って銭湯などに連れて行く。自分が父を見て育ったように、子ども達に仕事ぶりを見せたいと考え、海外での学会に連れて行ったことも。「勉強だけではない人生の学びの場も大切」
○…医師として働く上での難しさは、医療資源が限られていること。国や自治体の予算が限られていることも視野に入れながら、「誰でも命に関わる医療の重要性は感じているはず。区と区民と医師が手をとりあってできる限りやっていければ」と語る。命に直接関わる仕事であり、責任の重さを感じながらも、不安・不満を受け止めながら、人から感謝される喜びをエネルギーに地域に貢献していきたいという。「1人とうまくいかなくても10人とうまくやっていける人になれれば」と前向きだ。
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