木彫 戸塚木ノ実会主宰、10月には区内で展示会を開いた 大郷 千賀子さん 汲沢町在住 79歳
「継続」で高める戸塚の文化
○…「こんな木彫りを見たのは初めて」と話してくれた人もいたと、子どものような笑顔。10月16日から31日までふらっとステーション・とつかで木彫り展を開催。約10点の力作が並んだ。「普段見てもらえる層とはまた違った若い層に見てもらえ、満足のいく内容だった。今回の展示会を通して他のギャラリーでも展示してくれないかというお声をかけてもらいました」と顔がほころぶ。時に心が折れそうになったこともあったが大事にしていることは「一生懸命、丁寧に」。木彫りを始めて40年間意識し続けている。
○…生まれも育ちも静岡県。5人姉妹の末っ子。「当時は5女と言われるのが嫌でね」。幼い頃は明るく、元気の良い子どもで「気づけば周りに友だちがいました。至って普通の子でしたけど」と往時に思いを馳せる。結婚し、夫の転勤を機に横浜へ移り住み戸塚に居を構えて50年。「前は戦後の日本のままのようだったけど、再開発が進み綺麗な街になった。いいことだと思う」と俯瞰する。
○…趣味はコンサートや展覧会を見にいったり旅行をしたりすること。特に旅行に関しては「京都や奈良にお寺を見に行くような目的を持った旅行をすることが多い」と目を輝かせる。好きな言葉は「継続」。「結局ここまでこれたのは木彫りを続けたおかげ。木彫りがないと何もないですから」
○…木彫りを指導する立場として大切にしているのは「生徒さんがもっと満足できる作品作りを手伝い、自分も一生懸命やることで生徒さんがついてくれば」。続けて欲しいという思いから「まずは垣根を作らず自分と仲良くなり、周りとも親交を深めてもらいたい」と優しいまなざし。戸塚文化協会副会長兼広報部長も務めるが「30年もやっていれば自然と古株になる」とさらり。「地域で切磋琢磨してハイレベルなところを互いに認め、戸塚全体の文化を高めていければ。偉そうなことは言えないけどね」
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4月18日