横浜市立名瀬中学校野球部が、4月から5月にかけて開催されていた「横浜市中学校春季野球大会」で156校が出場したなか、創部以来初の快挙となる準優勝を獲得した。部員は現在、5月27日から始まる県大会に向けて汗を流している。
決勝戦まで8回対戦を行ってきた名瀬中野球部。その中で続橋幸治監督、有馬孝太キャプテン(15)共に躍進のきっかけとしたのが、3回戦目の岡村中学校とのゲーム。最終回で4対0から同点に追いつき、「特別延長」に持ち込んだ末、勝利をもぎ取った。ヒットで次の選手につないでいくチームの特色が奇麗に表れる形となった。続橋監督は「これまで先手を取られると負けの雰囲気が漂ってしまうチームだったが、あの試合で逆転できることを皆で認知し合うことができた」と話す。
勢いに乗った名瀬中は、その後決勝戦までまったく危なげなく駒を進める。そして迎えた5月6日、保土ヶ谷球場での決勝戦。対戦相手は日野南中だった。これまでと一転し、フォアボールでランナーを溜めたところにヒットを打たれ点を奪われる展開となり、8対0の5回コールドで幕を閉じた。
続橋監督が大敗の要因の第一にあげたのは連日の対戦による疲労。次に”試合慣れ”したことが却って悪影響したと分析する。
しかし、名瀬中は5月27日から始まる、県大会の出場権を獲得。県内の7校、計9校と優勝を目指して戦いを繰り広げることになる。ここで優勝し、県内クラブチーム大会優勝校にも勝利すると、全国大会への切符を手にする。
「人として成長を」
名瀬中学校は、いわゆる「野球強豪校」として知られてはいない。しかし、続橋監督の「全員野球」の指導方針の下、夏は守備、冬は筋力トレーニングからのバッティング強化練習を取り入れ、チームワークを重視しながら明るい雰囲気の中、野球を楽しんでいる。そうした点が今回の好結果に結びついたようだ。
有馬キャプテンは「春季大会では野球の面白さを改めて知った。皆とワイワイやりながら県大会も頑張りたい」と前を見据える。また、続橋監督は「全力で野球に取り組むなかで、あいさつや周囲への気配りなどを学び、人として成長してくれれば何より嬉しい」と目を細めていた。
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