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栄区版 公開:2011年4月28日 エリアトップへ

本郷台小町田教諭 被災地への祈りを形に 「小学生発!Pray for Japan」海外からも賛同の声

教育

公開:2011年4月28日

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児童の絵を眺める町田教諭。栄区からは本郷台小のほか、笠間小や庄戸小も参加している
児童の絵を眺める町田教諭。栄区からは本郷台小のほか、笠間小や庄戸小も参加している

 本郷台小学校の町田智雄教諭(32)が呼びかけた東日本大震災の被災地にエールを送る取り組み「小学生発!Pray for Japan」が世界中に広がっている。4月25日現在、国内25の小学校、60の個人や団体のほか、海外10カ国から主旨に賛同した人たちが参加。インターネット上に被災地へのメッセージを込めた絵や写真を掲載し、発信し続けている。

 大地震が起きたのは3月11日金曜日。「月曜に再び顔を合わせる児童がどんな反応をするのか、震災についてどう話せば良いか」児童全員を無事に帰宅させると、町田教諭は頭を抱えた。

 東海地震の発生に備えて作られた「学校防災計画」の心のケアに関する記載に目を通すと「不安などを抱え込まずに外に出すことが重要」とある。ふと目にしたインターネット上のページには世界中から日本への励ましの書き込みや祈りを伝える画像などが溢れていた。表現活動を通して、全国の子どもたちが不安を乗り越えられれば―。

 3月13日日曜日の夜、twitter上で呼びかけると国内の教育関係者から早速参加を希望する返事が来た。「予想以上の反応だった」。すぐに主旨や、ホームページを使って発信することなどの参加条件をまとめた。

 翌14日月曜日には受け持っていた4年生の児童にも参加を提案。道徳の時間などを使って絵を描いた。「不安そうな児童もいたが、友人と一緒に取り組むことで笑顔になった。自分たちにできることがないか児童も考えていたようだった」。また、少し時間が経つと、自分たちよりももっと大変な人がいるという気持ちから児童の絵が変化し、メッセージ性が出てきたという。

復興まで長期的に

 twitter上での呼びかけから数日すると、カリフォルニアの日本語教師から参加を希望する連絡があった。「海外から来るとは思わなかった」というが、その後もアジアや英語圏を越えて主旨に賛同する声が寄せられた。4月に入ってからは青年海外協力隊を通じてこの活動を知ったという、レバノンの難民キャンプからも参加を希望する連絡が入り、町田教諭も驚きを隠せない。「海外でも日本を心配し、祈りを込めたメッセージを書いているが、日本に届ける方法が分からない。その手段を探しているうちにこの活動を知ったようだ」と町田教諭は話す。

 ホームページへのアクセス元を解析すると、被災地域からのアクセスも4月に入り、徐々に増え始めている。また、企業やアーティストからの協力オファーも届いた。「被災した子どもたちが社会の担い手になった時、被災経験を糧にできてこそ、震災を乗り越えたと言えると思う。心のケアとともに、大地震とは何だったのか考える機会を設けられれば」これからもさまざまな形で取り組みを発展させ、復興まで長期的に継続していきたい考えだ。

 小学生発!Pray for Japanホームページ(http://prayforjapan.tomosen.net/page/3/)では世界地図とともに参加者の絵や写真をまとめて公開中。
 

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