本物そっくりな形のエリマキトカゲや履いて歩けるぞうり、長さを自在に変えられるたけのこ―。これらは全て紙で作られたものだ。
栄公会堂地下にある「さんぽみち」ギャラリーで4月2日から15日まで襖紙や障子紙を用いた「ペーパーワーク展」が行われ、多くの人の目を楽しませた。
同展を企画したのは鍛冶ヶ谷に住む主婦・大竹弘美さんと桂町にある藤原畳店の藤原哲成さん。
ある時、息子が通う小学校の通学路沿いにある藤原畳店の店先に飾られた羽のついた大きなハート型の折り紙が大竹さんの目に留まったことが、2人が交流を持つきっかけになった。その作品は同店で襖や障子の張替えを担当する藤原さんが、店で出た襖紙の落としで折ったもの。色紙で折った作品とは違い、白が基調で、「色がない分、形を楽しめる」と魅力を感じた大竹さんは、本を見ながら折り方を研究し、折り紙を始めた。
一方、藤原さんは姪とのコミュニケーション手段として折り紙を楽しんでいた。仕事柄、身近にたくさんの紙があるため、本を見ながら手に馴染む作品ができるまで何百枚も折り、通学路を通る子どもたちにプレゼントすることもあるという。
同ギャラリーに併設する「小箱ショップ」で布ぞうりを販売していた大竹さんが、同所を盛り上げ、まちの活性化につながればと、藤原さんに声をかけて同展の開催が実現した。畳職人である藤原さんの弟にも協力を仰ぎ、小さな畳の土台の上に折り紙を飾ると作品を引き立てた。「自分にはなかった発想」と藤原さんは大竹さんのアイデアに驚く。最終日には小学生を対象に、折り紙教室も開催。「この活動が地域に広がり『さんぽみち』が地域の人に愛される場になるよう、期待に応えたい」と2人は今後も催しを行う考えだ。
また、藤原さんは地域のイベントなどに出演し、ギターの弾き語りでも知られている。5月6日(日)にも同所で懐かしのフォークソングやポップスを観客からのリクエストに応えながら演奏する予定。時間は午後2時から3時30分。
詳細はさんぽみち【電話】045・895・8998まで。
栄区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|