小山台小 刈芝のたい肥化に成功 試行錯誤重ね、3カ月
刈芝のたい肥化に挑戦している小山台小学校(南谷寿子校長)で初のたい肥が完成した。同校は8年前に校庭の全面を芝生化。職員や地域の防犯ボランティア、スポーツクラブが芝刈りなどをして管理を行っているが、刈った芝の処分方法が課題となっていた。
同校で排出される刈芝は繁茂期になると毎週3500リットルほど。しかし、芝は繊維が固く、たい肥化には不向きとされ、これまではそのまま廃棄していた。
校内でもできるたい肥化の方法として、札幌市の下水道資源公社が取り入れていたものを参考に、石灰窒素を使ったたい肥化に着手したのは昨年8月。校内の一角にスペースを設け、発酵を促進させる石灰窒素と刈芝を入れ、たびたび水を撒いて混ぜ合わせる作業を続けてきた。
2カ月ほどで完成とされていたが、完成したのは3カ月経った11月末。懸念されていた発酵時の臭いもほとんどなく、3500リットルの刈芝が7分の1の約500リットルのたい肥に生まれ変わった。「発酵状態が心配だったが、良質のたい肥ができ安心した」と南谷校長。横浜市が公園などの剪定枝や刈草から作ったたい肥「はまっ子ユーキ」を混ぜ合わせるなどの工夫もした。ボランティアとともにたい肥作りに取り組んだ職員は「工夫し、手間をかけるごとにたい肥化が進み、やりがいを感じた」と話す。
参考にした札幌市の例とは気候の違いなどもあるため、「来年度は季節ごとに試し、さらに試行錯誤を重ねて小山台流のたい肥化方法を生み出したい」という。
出来上がったたい肥は早速プランターに入れ、パンジーを植えて活用中。今年度は大人だけで取り組んだが、「作業工程が確立できれば児童も関われる。目で見て体感することで環境への思いも変わってくるのでは」と話し、今後は環境学習の教材などとしても取り入れたい考えだ。
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