神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
栄区版 公開:2014年12月25日 エリアトップへ

市内「無電柱化」進まず コスト高も壁に

社会

公開:2014年12月25日

  • LINE
  • hatena

 横浜市は通行スペースの確保や美しい都市景観、防災などを目的に、電線類を地中化する無電柱化を進めている。整備候補路線約48Kmについては概ね30年での完了を目指すが、コスト面など整備のハードルは高く、2014年度は約0・6Kmの整備にとどまっている。

 無電柱化は景観の向上やバリアフリー化の推進のほか、地震などの災害時に電柱が倒壊する危険がなくなり、防災対策になる。

 市では国交省の計画に基づき、電線の地中化を1986年から開始。現在は13年3月に策定した「横浜市無電柱化整備計画に関する方針」にのっとり、都市計画道路の新設・拡幅事業などを行う際や、発災直後の応急対策に寄与する路線など整備候補路線約48Kmについて無電柱化を進めている。市は同路線を概ね30年で完了したい考えだが、具体的な事業計画を作成しているわけではない。13年度から17年度までは環状2号線や山下本牧磯子線など約5・8Kmが整備対象となっているが、昨年度は約0・7Km、今年度は約0・6Kmの整備にとどまるなど、大きく進展していない状況だ。

 電線の地中化には複数の方式があるが、市は東電やNTTなどの電線を一括して収容する電線共同溝方式を中心に採用している。この場合、市負担は1Kmあたり約8億円で、それとは別に事業者側の負担もある。東電によると電柱を立てる場合と地中化する場合で10倍程度コストが違うという。市と事業者共に負担が大きく、調整に時間がかかることなどが、整備が進まない一因だ。

東京は計画達成へ

 一方、東京都は07年に「東京都無電柱化方針」を作成し、横浜市と同じ電線共同溝方式で無電柱化を進めている。特に山手通りと荒川に囲まれた「センター・コア・エリア」内では道路の両側を含めた整備対象延長約536Kmに対し、13年度末時点ですでに85%の整備を終えており、20年の東京五輪までに100%を達成する見込みだという。

 国レベルでは自民党が「無電柱化基本法案」の成立を公約とするなど無電柱化推進の動きがある。市道路局も国の動向を注視し、整備計画の見直しを検討中で、「減災面での効果もあるため、なるべく早く進めたい」と話している。

栄区版のトップニュース最新6

全校開始も、喫食率0.9%

ハマ弁

全校開始も、喫食率0.9% 教育

依然、完全給食求める声も

2月23日号

新大船商店街で初の朝市

新大船商店街で初の朝市 経済

県内約30店舗が一堂に

2月23日号

一般会計実質1.3%減

市新年度予算案

一般会計実質1.3%減 政治

子育てなどに投資

2月16日号

創部4年目ながらも躍進

飯島中柔道部

創部4年目ながらも躍進 スポーツ

新人戦県大会で準優勝者も

2月16日号

旧耐震基準宅を戸別訪問

横浜市

旧耐震基準宅を戸別訪問 社会

熊本地震受け啓発強化

2月9日号

スマホの使い方考えて

スマホの使い方考えて 社会

小学生集まり初のサミット

2月9日号

あっとほーむデスク

  • 2月23日0:00更新

  • 11月3日0:00更新

  • 9月8日0:00更新

栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2017年2月23日号

お問い合わせ

外部リンク