飯島小学校(尾上伸一校長)でロボットプログラミングを取り入れた「横浜市×アクセンチュア『STEM人材育成』授業」が行われている。これは市が12月2日にコンサルティング企業・アクセンチュア株式会社と結んだ「オープンイノベーションの取組に関する包括連携協定」における取組の1つで、神奈川県内の公立小学校では初の試みとなる。
授業は同協定の青少年教育分野における取組の一環で、科学技術を学ぶ過程で課題解決能力を備えた人材を育成することを目指すもの。同社のスタッフらが同校を訪れ、8日から同校5年生の児童たちに対して2週にわたり、全5時間の授業を実施する。
初日の8日には学年全体に対して説明などが行われ、2回目となる11日の授業ではロボットの仕組みやプログラミングの方法、社会での活用法などを学んだ後、児童たちは実際にロボットの組み立てやコンピューターを使ったプログラミングを体験した。児童たちは部品の組み立てやパソコンでの作業に夢中になって取り組み、「自分でプログラミングして初めて動いたときはうれしかった」「自分が設定した動きが想像とは違った」と感想を述べた。
市はオープンデータやICT(情報通信技術)を活用して公民連携で地域課題の解決や新規事業創出を図ること目的に、2日に同社と協定を締結。協定では▽育児と介護が同時期に発生するダブルケア問題▽科学技術を活用した青少年教育▽若者の就労支援の3つの社会問題に対して、ICTなどを駆使した解決策を示して実証実験を通し事業化を進める。
同社ではこれまでに公募型で同様の教室を行ってきたが、参加者はロボットなどに興味のある子たちがほとんどだったという。講師を務めるシニア・マネージャーの水野尊文さんは「今まで興味がなかった子たちにも触れてもらいたかった。取り組んでみると楽しんでいる子が多く、知らない分野を知る第一歩になれば」。今後同社は横浜だけでなく他の自治体でもこの取組を進めていく方針だという。
17日と18日の授業では「誰かの役に立つ」をテーマにオリジナルのロボットを製作予定で、尾上校長は「将来を見据えてさまざまな分野で専門性を持った大人から学んでほしい」と児童らの将来への期待を表した。
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