高校卒業後の障害者の余暇を過ごす居場所づくりに取り組む「成人の第3の場を求める会(事務所/泉区)」が市に支援を求める署名活動を実施している。
「第3の場」とは、家でも職場でもない、仲間と余暇を過ごすための居場所を指す。学齢期の障害者には余暇を過ごす施設が市内にも複数開所しているが、高校を卒業した障害者は作業所での就業後、自宅で過ごすことが多くなるという。
家族が介護のために仕事を辞めざるをえないケースもある。自身も息子の就労後のケアのため、前の勤務先を辞め、短時間の仕事に転職した同会の高橋友子さんは、「家族の負担が増えるだけでなく、本人にとっても仲間と過ごす息抜きの場がなくなるのはさみしいこと」と話し、支援の必要性を訴える。
同会事務局の金子恭己さんは「余暇というとレジャーや贅沢なことと誤解する方もいるが、もっと基本的なことを指す。たとえば何か作りたい、本を読みたいというちょっとしたことでも、その材料や本を1人で買いに行くことができないなど、何をするにも支援が必要な人もいる」と話す。外出支援(ガイドヘルパー)を利用する手もあるが、重度の若い男性の場合、ヘルパーの専門性や体力面の課題もあり、対応できる人が少なく利用したくてもできない場合もあるという。
今回の署名活動は、市に積極的な支援を求め、市から国への意見書提出を促すことが目的。署名は関係各所での活動時に加え、今年2月に泉公会堂で行う集会でも実施する予定。詳細は事務局の金子さん(つぼみの広場内)【電話】045・800・5761へ。
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