11月20日に金沢八景祭りを主催する「金沢八景共栄会」の会長を務める 鈴木 康仁さん 瀬戸在住 63歳
連帯し魅力ある商店街に
○…「金沢八景共栄会」の会長として、土地区画整理事業で転換期を迎える商店街の舵を取る。慣れ親しんだ八景を「魅力ある商店街に」という思いは人一倍だ。11月20日に行う金沢八景祭りも街を盛り上げる取り組みの一つ。「今までは学生を取り込む努力が見られなかった。だが学生街という立地の良さを生かさない手はない」と意欲的だ。
○…同会の役員になった22年前、いきなり企画委員長に抜擢された。東京で開業していた経験を買われたのだ。シーサイドライン開業時には、ギネス記録に挑戦し300mにも及ぶロングテープカットを実施。駅前の仮設舞台でのラジオ生放送や約20店舗が参加するワゴンセールなど、持ち前のリーダーシップと実行力で、数々の企画を成功させてきた。「商売は利益だけでなく、人とのつながりや遊び心が大切」との理念がイベントに生かされている。
○…父親の後を継いだ本業の接骨院は、いつも自身と患者たちの話声であふれ、まるでサロンのようだ。「口で治しているみたい」と言われることもあるとか。「正月休みでも、早く患者さんの顔が見たいと思う」というほどの仕事好き。父親を見ていたせいか、小学校の時から、すでに将来の仕事として決めていたという。「当時から近所の犬や猫を治療していました」と振り返る。「やりたい仕事ができて、お金もいただけて、患者さんにも感謝される。こんな幸せなことはない」と優しげな笑顔を見せる。
○…「文化や歴史があって、自然も豊かでとても居心地がいい」と八景を評する一方で、商店街は店主の高齢化や後継者不足などの課題があると指摘する。20年前に持ち上がった開発はなかなか進まず、その間に同会の加盟店は120店舗から70店舗に減少した。「商店同士の意思を統一し、連帯感を持たせるのが今の宿題。区画整理事業で増える新店舗が入りたいと思うような魅力ある会にしていきたい」と力強く語った。
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