市民が主体となって発案した環境整備に対し、最高500万円を助成する「ヨコハマ市民まち普請(ぶしん)事業」の2次コンテストが2月4日、開港記念会館で開催された。1次コンテストを通過した3団体の発表と審査が行われ、全団体への助成が決定。金沢区からは湘南八景自治会役員とボランティア団体の湘南八景「お助けマン」が提案した「地域力醸成の拠点となるコミュニティーサロンの整備」が選ばれた。
湘南八景は朝比奈の高台に位置し、約40年前に宅地開発された地域だ。現在、一人暮らし高齢世帯が300を超し、孤立化や近隣関係の希薄化が課題となっている。昨年4月から高齢者70人の定期的な見守りを開始したが、寂しさや不安を訴える人が多くいたという。また、7月に行った住民アンケート(1947世帯に配布、回答率78%)でも、約400人が「高齢者の活動交流の場」、約300人が「住民が自由に交流できるサロン」、約110人が「子育て世代の親子交流や居場所」を求めているという結果が出ており、サロン整備を要望する声は多い。
こうした背景を受け自治会は、倉庫として使われていたマンションの一室を購入。誰でも気軽に立ち寄り、住民同士が世代を超えて交流することのできる、コミュニティーサロンを整備することを決め、まち普請事業にエントリーした。
「ほっこり」できる場に
サロンは、地域の人々にほっとくつろいでもらいたいという思いを込めて「ほっこり」と命名。午前11時から午後4時までは軽食などを提供するカフェだが、「買い物が不便な地域なので、月1回は朝市を開き、野菜や手作りクッキーなども提供していきたい」とお助けマン事務局の武井晴子さん(67)は話す。4時以降は放課後の子どもたちの居場所として活用していく考えだ。また、レンタルボックスや子育て世代のためのキッズコーナーなどを設け、世代を超えて交流できる場を目指していく。
課題となる「次世代の人材の発掘・育成」については、ゲストを招き体験談などを聞く「宵の口サロン」で、若手壮年世代を活動に取り込んでいきたいという。自治会総務部長の村上芳さん(66)は「楽しく活動している姿を見せられれば、みんなも参加してくれるはず。アイデアを出し合い、進化していくサロンにできれば」と力を込める。
オープンは、改修工事やスタッフの研修を終えた5月中旬を予定している。
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