2月11・12日に行われた「五街道ゴミ拾い駅伝東海道ルート」(日本橋箱根間・5区109・2キロ)で、関東学院大学人間環境学部の伊藤玄二郎ゼミナールが優勝した。メンバーは5区合計で92・5kgのゴミを集め、回収量で他チームを圧倒。栄冠を手にした。
「ゴミ拾い駅伝」は、沿道のゴミを拾いながら継走し、たすきをつなぐイベント。環境問題を考えるきっかけにしてもらおうと、NPO法人もう一つのプロジェクトが主催している。2006年に東京箱根間で初開催し、現在では各地へフィールドを広げている。同法人の市川真也代表理事は「この区間での実施は7回目。皆さんのご協力のおかげで、年々ゴミは減ってきているようです」と話す。
「ゴミの2区」が鍵に
学生らで編成される全8チームが参加した今大会。伊藤ゼミチームは、大会の学生実行委員長でもある藤倉康司ゼミ長(3年)をはじめ6人で戦いに挑んだ。
レースは、タイムとゴミの回収量の2つのポイント合計で争われる。同チームは、横浜を通過するまでのゴミが多い区間で回収量を稼ぐ戦略を立てた。「鍵は、一番ゴミが多い鶴見東戸塚間。通称『ゴミの2区』と言われています」と藤倉さん。チームはその2区で32・5kgを回収し、区間賞に輝いた。続く3・4区でも区間賞を連取する「激掃」を見せ、最終的に合計92・5kgを回収。タイムでは他チームの先行を許したものの、回収ポイントで圧倒し、本家・箱根駅伝と同じ寄木細工の優勝盾を手にした。
4区区間賞の柴山幸さん(3年)は、「走っているときは辛かったですが、沿道の皆さんとの交流で人の温かさを感じました。ぜひまた参加したいです」と笑顔。藤倉ゼミ長も「優勝はおまけのようなものですが、これからもっと街をきれいにできれば」と意気込んだ。
認知度UPに意欲
OBの誘いで伊藤ゼミが初めて「ゴミ拾い駅伝」に参加したのは昨年。ジャーナリズムを専攻する同ゼミにとっては「畑違い」だが、「もともとボランティアには興味があったし、スポーツも好きなので」という藤倉ゼミ長を中心に有志が集い、参加することになった。デビュー戦となった「もう一つの東海道駅伝」(東京・京都間514・5キロ)でいきなり総合優勝。今回はそれに続く快挙となった。
学生と主催者が口を揃える今後の課題は、大会の認知度。同ゼミの西村祐紀さん(3年)も「達成感が得られて楽しい大会。みんなにもっと知ってもらえれば」と話す。次回のゴミ拾い駅伝は、8月に五輪後のロンドンで開催予定。ゼミメンバーも参加に意欲を燃やしており、これを機に一層認知を広げたい考えだ。
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