4月1日付けで金沢区長に就任した 林 琢己さん 金沢区在住 51歳
区民と協働し恩返しを
○…「金沢区に育ててもらったので、その恩返しができるよう頑張りたい」。区内で育ち、現在も居を構える金沢区の区長に4月1日、着任した。「横浜市の機関の中で、区役所は市民と最も深く接するところ。市民の反応が直接あるだけに、非常にやりがいがある」と意欲を燃やす。
○…大学時代は東京で過ごしたが、「なぜか愛着が持てなかった」とぽつり。「公的な仕事がしたい」と公務員を志した時に真っ先に浮かんだのは、やはり小学校から高校まで過ごした横浜市だった。「思い出があり仲間もいる。横浜は特別な場所」。20年前、区政推進課の新人係長として、金沢で仕事をすることになった。「当時、平潟湾は汚くて悪臭が漂う海だった。汚水が出ないようにしたり、泥水を回収したりと美化に取り組んだことが思い出深い」と振り返る。
○…仕事の傍ら、コミュニティカフェなどの地域のボランティア活動にも積極的に参加してきた。「地域で動くと、いろいろな人に会える。自分の関心があることだけに限らず、人脈や知識を広げることができた」。そんな経験があるからこそ、防災・子育て・福祉などでも、市民との協働は不可欠だと考える。「市民の持つ限りないポテンシャルを生かすのは区役所。一緒に何ができるのか考え、力を合わせて進めていきたい」と力を込める。
○…毎年、初日の出は柴シーサイドファームの丘の上に立ち、かつてペリーが停泊した小柴湾を望む。歴史の香りを感じられるお気に入りの場所だ。海があり、市内でも際立って緑が多く、世界に誇れる歴史遺産がある金沢を「こんなに面白いところはない」と評する。一方で、区内人口の減少に危機感を持つ。「地元に昔の仲間が少なくなったという実感がある。街の魅力を広く知ってもらい、地域の人と話し合いながら元気づくりをしていきたい」。人材豊富な地域人と協働で、地元の未来を切り開く。
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