「武家の古都」として世界遺産登録を目指す鎌倉の構成資産のひとつ、「朝夷奈(あさいな)切通(きりどおし)」(区内朝比奈)。登録に弾みをつけようと、NPO法人横濱金澤シティガイド協会が、毎月第2日曜日の無料ガイドをスタートさせた。本紙は6月10日、同行取材を行った。
京急「朝比奈」バス停を降りてすぐ、ここが朝夷奈切通の入口だ。鎌倉市十二所(じゅうにそう)までの約1Kmを、ガイドの引率で歩く。この日の参加者は8人。同協会が作成したパンフレットを頼りに、区内外から集まったという。スタートして横浜横須賀道路をくぐると、緩やかな上り坂が続く。
「かつてここは、石切り場でもあったんです」―。ガイドの林原泉さん(78)が随所で挟む説明に、参加者たちは熱心に耳を傾ける。鎌倉幕府の執権・北条泰時が約800年前に開いたとされるこの切通。交易拠点の六浦津と鎌倉を結ぶ交通路となった。「幸運なことに、ほとんど手つかずのまま残されている。非常に価値のある史跡です」と林原さんは話す。
鳥のさえずりを聞きながら、水の流れる小径をしばらく下ると、十二所に到着。ゆっくり歩いて1時間ほどの行程だ。東京・中野区から参加した男性(70)は、「良い気分で歩ける距離。ぜひまた来たい場所です」と笑顔だった。
林原さんは、「少しでも多くの人に切通を歩いてもらうのが目的。これからもっとPRできれば」と話している。ガイドに関する問い合わせは同協会【電話】045・787・0469まで。
|
<PR>
金沢区・磯子区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|